第6話 俺に魔法とはどうなのか

魔法の店というか魔法院というのか、まあそんなところに俺と燐は来た。

なぜここに来たかと言うと、一番近い所だから。

あとは、燐がよく行く店だからという理由。

「あーいらっしゃい、好きなの見てってね」

店の中に入るとそんな声が聞こえた。

とりあえず俺は何があるか見てみた。

「あー、あのさ、いつものやつ頂戴」

「はいはい、ちょっと待っててね」

燐は受付の人になにかを頼んだらしい。

「へぇぇ、ヒールにハイン......っとなんだこれ?」

俺はあるものに目が留まった。

とりあえず俺はそれを手に取りよく見てみた。

「......ん?燐、これって......」

俺はその手に取ったものを燐に見せた。

「あーそれね。ディサンゴって言って、それを飲むと一時的に無敵になるんだー」

「それだったら何でこんなにもいっぱいあるの?」

俺が手にした液体はどうやらディサンゴっというものらしい。

俺が手にしたディサンゴは結構な量が棚にあった。

「無敵になる反面、三日以内に死ぬってさ」

なにそれ怖い。

なんか学校の怪談とかにありそう。

「それだったら何でこんな......」

「よいしょっと、多分今すぐに大物を倒したりするとかじゃないかな?」

燐はカウンターの椅子から降りて俺に説明してくる。

「あーそういう......死ぬよりも金ってか?」

「まあ、そんなとこだねー」

「はいどうぞ、一応サービス付けといたから」

「あ、ありがとー」

そんな話をしていると、謎の袋を持った店員が燐にそれを渡していた。

「あ、良かったら君も見ていく?」

「え?あ、あー......」

俺は燐をちらっと見てみる。

すると燐は「見ていけよ」というような目で俺を見る。

燐には悪いが俺もちょっとだけ見てみるかな。


「ふーん......色々あるんすね」

「そうでしょ?君は魔法使ったことは?」

「無いですね」

「そっか、それじゃあ初心な君にはヒールと......これがいいんじゃない?」

「あー......じゃあそれで」

「はーい」

「ちょっとアディスってば、そんなおっぱい強調しないでよ!」

「あーごめんごめん。燐のお兄さんがかっこよくてつい♪」

「あはは......」

俺は苦笑いをする中、燐はちょっと不機嫌になっていた。

......よっぽどおっぱい気にしてんだろうな。

「むぅぅ......」

燐は何を思ったのか自分の胸を触っていた。

「私だって、ちょっとはあるのに......っ」

ブツブツ言いながら胸を触る燐。

「あの人ってアディスっていうの?」

「うん、とりあえず私よりおっぱいは大きいってこと」

燐は若干怒りながら言っていた。

アディスは......燐よりも胸は大きい。

まあなんというか......Cぐらい?

燐は、A~Bくらいだろうな......。

なんで俺は胸の大きさなんか分かるんだ......。

「まぁ、そんなに気にすることも無いと思う......よ?」

「そうかな......?」

そして燐はシュンとしてしまった。

「あー、まあとりあえずさ......」

「どうしたらおっぱいおおきくなるの?!」

「え゛っ......?」

燐の唐突の質問に俺はびっくりした。

「ええと、それはどういう......?」

もちろん俺はそのまま返す。

「お兄ちゃんは、おっきい方が好きなんでしょ......?だから、その......」

あーそういう事......。

燐は意にも泣きそうな顔をしていた。

「えーと......俺は燐みたいな小さい方が好きだけど......?」

とりあえず俺は燐の頭を撫でてやった。

「ほ、ほんと?」

燐の表情が一気に明るくなる。

「う、うん......」

っていうか小さい方が好きって、俺はやっぱりロリコンなのか......。

まあそんなことはどうでもよくて。

「はい、どうぞー......おろ?2人して何してんの?」

「あ、いや!な、なんでもないよ?」

「そう?てっきりあたしがいない間にエッチなことしてるんだと思って」

前のイリアの時もそうだったけど......今回に関してはイリア以上だった。

「そ、そんな関係にまだ行ってないし、そもそもやったことも無いし......」

燐が顔を赤くしながら言う中俺は、

「と、とりあえず、帰るんでいいですか?」

「あーはいはい」

とりあえず帰ることにした。


帰りの道中にて。

「え、エッチな関係......」

燐がブツブツ何か言っている中、俺は魔法が使えるのかと疑問に思った。

外の人が魔法を使った例ってあるのか......と。

「あ、あんなことやこんなことまで......!?も、もしもそれをやったら......」

燐が何か言いながら俺を見つめてくる。

「......?」

当然俺は何なのかが分からなかった。

「そ、そんなことって出来るのかな......?」

すると燐は俺の腕に抱き着いてきた。

まあもちろんこれは普通だってことは知ってる。

帰りは、もうすっかり夕方になっていた。

......っていうか夕方で合ってるのか?

「め、女神の私がお兄ちゃんと......ふひ、ふひひっ......」

なぜか燐は笑い声を出していた。

しかも若干怖い。

「あのさ燐?」

「ふぎっ!?な、なん、にゃんろ?!」

俺が燐に声をかけると燐はびっくりした様子で呂律が回っていなかった。

「え、な、なに?き、今日も一緒に寝たい?あ、あははっ、お兄ちゃんは寂しがり屋だなー。わ、私でよければ全然良いけどー?」

「俺そんな事言ってないけど......」

「えっ!?そ、そうなの!?」

「いや、言ってないけど、一緒に寝たいとは思った」

「そ、それならいいじゃん!」

何がいいんだ......?

しかもその魔法院の途中から燐はおかしかった。

その、帰りの今もそうだけど......。

「えっと、私に何か用?」

「あーそうそう、燐はさっき何買ったの?」

「あー、えっとね......」

そう言うと燐はさっきの店で貰った袋をガサガサと漁った。

「んーとね、これだよ」

「これは?」

燐が見せてきたのは何かのキーホルダーだった。

「ん?あ、これじゃない!......ええと、どれだ?あれ、入ってない......」

キーホルダーは見せたいものじゃなかったらしい。

「ど、どうした?」

「私のヒールが入ってなかった......」

「それじゃあもう一回行く?」

俺はもう一回行くことを燐に提案した。

「ううん、ヒールは無料だから別にいいって」

すると燐は首を振りながらそう言う。

「お兄ちゃんは、私とエッチな事したい?」

「......へ?」

俺は何かの聞き間違いだ思った。

「だから、め、女神の私とその......エッチしたい?」

どうやら聞き間違いじゃなかった。

「ど、どうして......?」

「いや、そのただ何となく聞いた感じ?」

何となくでそんな事聞くか......?

「ええと......ま、まあ本音はしたいよ......」

俺はそのまま燐に言ってみた。

「そ、そっか......したいんだね。う、うんそうだよね......じゃ、じゃあ女神の私でよければしてあげてもいいよ......?」

「...............」

俺は硬直した。

そして頭が真っ白になってしまった。

そして数秒後、俺は思考が動き始めるとその言葉を理解し出した。

「ま、まじて......?」

「う、うん。お兄ちゃんが良ければ」

異世界ってやっぱいいねと思う瞬間だった。

ロリ美少女とエッチ出来るなんて......考えただけでも理性が持たない。

こんなこと異世界だけと思うと悲しくなる。

「そ、それじゃあいこっかお兄ちゃん......」

「お、おう......」

俺は改めてこのことを考えた。

するとすぐ恥ずかしさのあまり顔が熱くなることが分かった。

とりあえず俺と燐は手をつないで早めのペースで家へと帰った。


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