第5話 初めてのモンスターと魔法

「それじゃあ、次どこ行く?」

「そうだな......燐が決めていいよ」

「うーん......それじゃあ、すぐそこにある展示会というかさ行こうよ」

「あ、うん」

燐に手を引かれながら答える俺。

食事処から出た俺と燐は、これからどこ行くかを決めていた。

とりあえず展示会という名の何かがあるらしいのでそこに行くことにした。

「あ、あった」

歩いてすぐの所にそれはあった。

「ええと、ここは?」

「簡単に言えば、モンスターが見れるところだね」

「モンスター?」

「うん、例えば昨日食べたギッチとかねー」

「へぇ......」

俺と燐はその門をくぐると、モンスターたちは柵で囲われていた。

まあ、動物園みたいなのを思い浮かべれば分かると思う。

動物、つまりここではモンスター。

「なんでモンスターなんかを?」

「多分、どのくらいのレベルで倒したらいいかっていうのが分かるようにするため......じゃないかな?」

「なるほど......」

たしかにそのモンスターの柵には、レベルらしきものが書いてあった。

「ここにいるモンスターって強いものとかいるの?」

「さすがに強いのはいないかな......いるとしても、せいぜい一~三ぐらいかな?」

「あー、そういう......」

モンスターのレベルについてはイリアが言ってたな。

「え、鳥もモンスターに入るの?」

モンスターをみてると、鳥もなぜかここにいた。

「そうだねー、例えばミグスっていう鳥は料理にされたりするね」

「はー、なるほど勉強になります」

その後は色々とモンスターを見て回った。

鳥もモンスターになるんだな......。

俺としてはでかいものがモンスターだと思っていたが、まさか鳥もとは。

「あのさ、俺ってなんか出来る仕事とか無いのかな?」

「どうしたの急に?」

「いや、その、いつも燐にばっかりお金とか払ってもらってるからさ、俺もなんか出来ることないかなって思って」

「あー、それだったら......」

燐はそこまで行って少し考える。

「モンスター討伐してみる?」

燐の提案はモンスター討伐だった。

「この近くにダンジョンと地下が混ざっているところがあるからさ」

「......やってみる」

「それじゃあ、とりあえず装備とかかな」

その後俺はモンスターを討伐しに行くことになった。


「あ、君はたしか.....アークの女神だよね?」

燐に手を引かれ店に来た俺。

「ど、どうしてそれを......?」

燐は顔を引き攣らせていた。

「ああ、なんかどっかで聞いたことがあってね」

「ど、どこでそれを!?」

「過敏に反応するってことは、ほんとに女神なんだね。どこでって言ってもね......」

するとその男は、そこまで言って黙ってしまった。

「ど、どこで聞いたの!?」

すると燐はその男の襟元を掴んだ。

「ちょ、ちょっと、燐......」

俺は燐の肩を優しくつかんだ。

「あっ、ご、ごめんね......」

「それで、そっちは君の連れか?」

その男は俺を指さしながら言う。

「連れというか私のお兄ちゃんだけど」

「ほぅそうか、たしかアークの女神は兄なんかいなかった気がするんだが?」

燐がその男の言ったことにちょっと反応する。

「......」

燐は握り拳を作っていた。

「それと、アークなんかちっぽけな街だろうけどね。あははっ!」

「......お兄ちゃん下がってて」

「......へ?」

すると燐が俺の前に出ると、謎の詠唱を言っていた。

「サイガヒーン!」

「ぐほっ!?」

燐が唱えた詠唱はどうやら魔法だったようだ。......魔法?

するとその男は壁を破り吹っ飛んで行ってしまった。

「いこっかお兄ちゃんっ」

すると燐は何もなかったように笑顔で俺に言ってくる。

「どうしたの?行こうよー」

俺は燐の事を若干怖がってしまった。


「......」

その店から出ると、何があったかというようにティールの住人が集まっていた。

俺と燐はその人通りをぬうようにして出た。

「り、燐さん......?」

「改まってどうしたのー?」

俺はさっきの出来事について話そうと思い燐に声をかけてみた。

「ああ、さっきはごめんねー。私ちょっとイラッと来たから」

「......」

「でも大丈夫だよ。お兄ちゃんにはあんなことはしないからさー。......するとしたら、エッチなことかな......」

どうやら俺は大丈夫なようだ。

やっぱり燐ってドS疑惑あるな......。

ちなみに最後の方は声が小さく聞こえなかった。

「さっきのは......魔法?」

「まあそうだねー。本当は違う所で魔法を見せたかったんだけど......ね」

「ていうか、魔法って誰でも持てるの?」

「うん持てるよー。まあでも魔法って言っても色々あるから、どれを持つかは人それぞれだし、それに魔法を一つでも持っていないと危ないからねー」

「危ないとは?」

「例えば、変な所でケガしたり、モンスターに襲われたり色々あるよ。まあ最低持っておくのは回復の魔法だね」

「あー......ちなみに魔法手お金とかかかる?」

「回復とかはかかんないけど、例えば私が使ったサイガヒーンはまあまあいい値段するよ。それと、魔法って言っても全部がお金で買えるわけじゃないからね」

「へぇ、最低限回復とお金か......」

俺は燐が言ったことをメモしていく。

「それじゃあ今から魔法について教えてあげるよ。教えるって言っても私が教えるんじゃなくて、これがいいとかっていう......」

「あー分かった。ちなみに魔法ってどのくらいあるの?それと全部使えるの?」

俺は燐に色々と質問していく。

「えーとね、魔法は全部で千は超えるし、もちろん買った物は使えるし、逆に使わない魔法を売ってお金にしたりだねー」

燐は俺が質問したことで嬉しそうに答える。

とりあえず俺と燐は魔法が使えるというかそんなところに行くことにした。

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