第4話 アーク以外にも地区はあった
「お兄ちゃんってばー......起きないとイタズラするよー?」
異世界生活二日目の朝は、燐に起こされるところから。
「んん......?」
燐の声で俺は目を覚ました。
「......」
目を覚ますと俺の上にまたがっている燐がいた。
「やっと起きたー。お目覚めのキスしよー?」
「え、えぇ?!」
燐は俺に顔を近づけてくる。
「ちょ、ちょっと......!?」
俺はキスしてくる燐を阻止する。
「ん、んー?どうしたの?」
「いや、その......朝からそれはちょっとね......」
「ふーん......そっか、それじゃあっと」
燐はそういいながら俺の上から降りた。
「さてとっ、それじゃあ今日はアーク以外の所行こうよー」
「え?アーク以外って、他にも地区というかあるの?」
「あるよー。例えば、この近くだとティールとか、あとグアスとかね」
「へぇ......」
日本みたいにかく都道府県的なのがあるらしい。
「ティールに関しては......っていうか、地域によってランクが違うんだよ」
「ふーん......どんな違いがあるの?」
「まあ、簡単に言えばモンスターみたいなランク付けされてるって感じかな」
「あー、それなら昨日イリアに聞いたな......」
「ティールは、誰でもいける所でアークは、一部の人は入れないんだよー」
「例えば?」
「例えば、精霊の主とか教会に入っている人とかかなー」
「それで俺は入っていいの?」
「え?あー、本当はダメなんだけど......でも、私のお兄ちゃんだから特別に入れたんだよ?」
「ん......?」
俺は燐の言っていることに引っ掛かった。
「ええと、例えばアークってなんていうか王様的な人っていたり?」
「ああ、それは私だよ」
「へ......?」
「昨日言ったじゃん、私は女神だって」
「言ったけど、女神って......」
女神とここを収める人って関係してるのか......?
とりあえず俺は布団から出てソファーに座り燐の話を聞いた。
「一つ聞くけど、どうして俺をここに入れたの?」
「そうだねー......私のお兄ちゃんになるかなって思って」
「あー......」
なんとなく話は分かった気がする。
「それで、他の地域にも燐みたいな人がいると?」
「そうだね、他に聞きたいことは?」
「一番危ないというか、ランクで一番上な地域は?」
「それは、ここから一番遠いサティール・ゴアーズっていう所だよ」
名前からして強そう。
「なんで一番上かっていうと、そもそもそこにいる人たちがランクが100とかしかいないからねー」
「つまり、モンスター退治する人しかいないと?」
「そうだねー、あとそこにはほんとに一部の人しか入れないんだって」
「女神でもダメなの?」
「そうだよー、私でも他の女神とかでもダメだったもん。入れる人は、神とかだって」
「神っているの?」
「うーん、いるんじゃないかな?......でも、これは言い伝えだからほんとに神なら入れるかは分からないけどね。神以上の存在なら入れるとか......?」
神以上の存在ってそもそも存在するんかね。
「とりあえず、ここから近いティールに行こうよ」
「うん、それとツヒールください」
「はいまいどー、気を付けてー」
「ここがティールね......」
「そうだよー、まあでもアークとあんまり変わらないけど、変わっている所としては、ダンジョンがあったり地下があったりとか」
「ふーん......」
ティールにて。
ティールまでくるのはタクシーというか車に乗ってティールまで来た。
まあいうてタクシーだけど......。
ティールはアークから三十分くらいでついた。
結局タクシー代は燐が払ってくれた。
「そういえば、燐ってどれくらいお金持ってるの?」
「え?気になる?」
「うん」
女神と言えども、どのくらいあるかが知りたかった。
「んーとね......よいしょっと、はいどうぞ」
ポケットから取り出したのは普通の財布だった。
「ああ、どうも......」
とりあえず俺は財布を開いてみた。
「ええと......?」
中にあったのはダイアモンドのような石のようなものがいっぱい入っていた。
「えっとね、この虹色のが100万イリ―で、こっちの透明のが50万イリ―、それで水色が10万イリ―、一番値が低いのがこのピンク色で1イリ―だよ」
なるほど、ここの異世界の通貨はイリ―という単位でやっているのか。
「まあ、地域が違うからっていってもお金は同じなんだよねー」
「それっていいんじゃ?」
「たしかに両替とかするのは省かれるけど、この人どこの人かが区別つかなくてさー」
「あーなるほどね」
女神だからそういう人材を区別するらしい。
「一部違うお金の所もあるんだけどね......」
「そうなんだ」
そんな話をしながらティールの街中を歩いて見てみる。
「それでさ、燐って女神でしょ?」
「そうだけど、どうして?」
「いや、女神にもランクとかあるのかなーって」
「あー、もちろんあるよー。でも、話すと長くなっちゃうからなー......」
「聞かせてもらってもいい?」
「いいけど......それだったら、ご飯食べながら話すよ。ちょうどそこにご飯食べれるところあるからいこっ?」
「あ、うん......」
俺と燐は近くにあった食事処に入って行った。
店内に入ると、そこは普通の食事処だった。
俺と燐は案内された席に着くと、メニューを見た。
「なんか、すごいな......」
メニューを見てみると、日本ではない料理があった。
「お兄ちゃんはどれにするの?」
「うーん......とりあえず肉かな?」
「それだったら、これがいいんじゃない?」
「それって......?」
「これは、チーギスっていうモンスターの肉だよ。味は、鳥とかに似てるかな?」
「へぇ、じゃあそれで」
っていうかやっぱりモンスターの肉なんだね。
ギッチもそうだったけど。
とりあえず俺はその料理を店員に頼んだ。
「それじゃあ、話していこっか」
「はい......」
俺は料理が来るまでの間燐の話を聞いた。
「っていう感じかな?分かった?」
「あ、うん、なんとか」
「チーギスと、サラダ、あとご飯です」
「ああ、どうも......」
「ごゆっくりー」
燐の話を聞き終わったと同時に料理が来た。
俺はチーギスを、燐はサラダを食べるらしい。
でご飯は......多分、俺が食えという事だろう。
それでは、燐の話をまとめていく。
女神のランクは大きく分けて5つある。
燐は3番目くらいらしい。
で、どうい風にランク付けされるかと言うと、基本的には女神歴?で決まるらしい。
つまり、どれくらい女神を続けたかによって決まるとかなんとか。
女神は、誰でもなれるという訳ではないと。
あとは、どれくらい活躍したかとからしい。
まあその他色々あるらしいが.....。
とりあえず俺はチーギスを食べ進めて行った。
燐が言った通り、鳥のような触感だった。
鳥もも肉的な感じだった。
燐の方を見て見ると、サラダを頬張っている燐がいた。
「んぐ、ん......ほへいの~?」
「な、なんて?」
「ん、んぐ、ごく.......サラダ欲しいの?」
「え、あ、い、いただきます......」
本当は燐を見ていたのだが、サラダをもらうことになった。
「それじゃあ、チーギスちょーだい」
「......はいどうぞ」
その後、俺と燐はご飯を堪能した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます