新たな救世主
「マン・アフター・アームヘッド」
新たな救世主
ハーシェル王国とハッピースレイブたちの戦いは熾烈を極めた。時折、骨の仮面を着けた指揮系統のアームヘッドが現れヘブン側戦力を蹂躙していった。そんななかとある国からの支援の申し出があったのだ。ハーシェル王国の周辺ファントム王国は既に戦争に巻き込まれ人類も参戦していた。ではどこが?
「新トンドル共和国?どこじゃ?それは」アリエルは首をかしげた。この地のはるか彼方ではファントムの王国が滅び人類にとってかわられた場所もあるという。しかしそのような国は聞いたことがなかった。「アリエル卿、あの天にある月は神話時代トンドルと呼ばれていました」オベロンが言った。
「そう我々はトンドルに住まう民です」金髪の男が言う。彼はかつて弥生と呼ばれていたアームヘッドの手のひらの上にいた。弥生ネクストエイジ型と呼ばれるトンドル共和国のアームヘッドだ。「誰じゃ、こやつをここに入れたのは?」「私です、アリエル卿」「ウンブリエル!また貴様か!」
「あなたがこの国の王ですか?」「いえアリエル卿だけでなく我々五人が共同で王として統治を行っております」トンドル共和国の使節に対しオベロンが答えた。「そうですか、申し遅れました。私はニキータ・テーリッツ。アララギ大統領の命を受けリズ連邦の不当な侵略を撃退するお手伝いに来ました」
◎ーーーー◎
ヘブン軌道上。黒い宇宙船が降下を始めていた。その内部で六機の骸骨のアームヘッド。スケルトンライアーが白い天使の像を仰ぐように円を作っていた。この白い天使こそが変わり果てたリズが作り出してしまった天使の虚像だ。リズの野望は天使の意思に上書きされ再びこの地へ舞い戻った。
新たな救世主はこの地に蔓延るアームヘッドを滅ぼすためヘブンへと舞い戻った。もはやハッピースレイブもスケルトンライアーもその使命に気付くことはない。
「マン・アフター・アームヘッド」
新たな救世主
終わり
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