10:ランウェイで笑たろか
よろしい、ならば、
まずは
確か、<
そりゃ!
<戦闘力:38>
――あっ!
ダメ、だ!
俺、勝てないわ――
俺、戦闘力「3」しかねーわ。
逆立ちしても勝てねーわ。
参ったな。
うーん……
――閃いたッ!
この
真正面から挑むなんざ、アホの所業。賢い俺は
まずは、トイレだ!
トイレに逃げ込む!
そりゃ!
むっ!
追ってこねーな?
よっしゃ、それでいい。
さぁ、トイレに駆け込んで、大用、すなわち、個室に入る!
そして、ここからが勝負だ!
俺のジョブ、召喚師としての能力を遺憾なく発揮する。
一つは、絵を描き、その描いたものを召喚する方法。
二つ目が、テキストを書いて
三つ目が、俺が見知った物体を空間をブチ抜いて召喚する方法。
今回使う召喚は三つ目。
よし、取り寄せたぞ、アイテムを!
ここからが本領発揮!
女装家コラムニスト、島風ドグラマグラこと鬼龍院日和の独壇場!
男から女に化けるメイクアップ!
ただ、女っぽくなるメイクじゃあ~ない!
かわいく、圧倒的、息を飲む程、きゃわいく変身するだァッ!
せいッ! そりゃッ! うりゃッ! どりゃッ!
ふぅ~……
――完成!
性別不詳、
ローリー・ペドリャフカ改めローリン・ペドリャフカ!
どやッ!
鏡で確認。
ふふっ。
ふふふっ、ふははっ、ふぁーっはっはっはっはーっ!
パーフェクツ!
さすがは俺!
どっからどーみても、お・ん・な・の・こ♪
元々、
クククッ。
これなら、この
トイレから出て、
まるで、モデルのように。
ランウェイを歩くように。
ランウェイで笑ったろ!
フン、フンッ!
大股で歩く。
間もなく、俺の教室。
しかし、俺に、ローリーに気づいてない。
クックックッ。
このまま、ヤツの脇を素通りし、教室に入り、比較的遠い分かりづらい席について
――バン!
うおっ!
いきなり、目の前に腕が。
引き戸の柱に腕が伸び、俺を制止する。
なにごとッ!?
「よう、ローリーちゃん!」
なっ、なん……だと……
お、俺の、この完璧な女装が――
――バレている……だとッ!!?
「やっぱ、さっきのは見間違いじゃなかったか。男装よりも女装のほうが、ローリーちゃんには似合ってんだよ、はっはっはっ」
う、
そう云や、ローリーのヤツ、この学校への入学前まで、女装で過ごしてたんだっけか?
さすがに長年、ローリーの女装を見てきたヤツを
くっそ! 微妙にナチュラル感を意識しちまったせいで、ちょっとかわいいコくれ~に仕上げちまった!
もっとガッツリ、コスプレちっくに大化けしときゃ良かった!
こうなったら――
無視して、室内へGo!
「おいッ! 無視すんな、コラッ!」
ガッ!
痛ーッ!!!
えっ!?
ええーッ!!?
こ、こいつぅ~、ぐーで殴った!?
うっそ~ん!
いきなり、グーで殴るか、ふつー?
やべーよ、コイツ!
かーなーりー、イッちゃってんぞ、マジで!
「待て、そこのおまえ!」
えっ!?
だ、だれっ!!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます