第2話 漂流
あれから何日経ったのだろうか?
帰れるどころか、南極と逆の方向へと向かっていた。
あっ。多分これ僕死ぬんだな。魚取ろうにもここから降りたらまた流されそうだから怖いんだよね。
「どうしたんだい。そこの者よ。私の名はセフィロス。一つわかるのは君はいま漂流はしていて、飢餓状態で死にそうってことだね。あとそろそろその浮島が全部溶けそうだよ。」
一羽の鳥が僕に話しかけて来た。
この鳥誰?そもそもこんな鳥見たことない。
「私が君の命を救ってあげよう。少々待つんだ。」
そういうとその鳥は飛んで行った。てか喋り方独特でしょ。死ななくてすみそうなのはラッキーだ。
「やあおまたせ。魚取ってきたぞ。あと漁船連れてきたから、多分君の面倒見てくれると思うよ。じゃあな。」
快晴の空に飛んで行ったその鳥は今僕の命を救ったんだ。ありがたや〜。
なんかでかい魚みたいなのが来たんだけど?
あれが漁船ってやつ?あの鳥が言うには面倒を見てくれるらしいよ。
「なんで、ここにペンギンがいるんだ?てかさっきの鳥また魚盗みやがったな。いなくなったからいいけど。一旦こいつ引き上げるか。」
漁船?ってやつから何か板が降りてきた。これに乗れってことかな?
僕は恐る恐るその板は乗った。
「どうしようかね。このペンギン。多分南極から流されたんだろうが、泳げないのか?泳げないペンギンなんて笑い物になりそうだ。ハハハッ!!」
何かこいつ僕を馬鹿にしてない?ちょっと噛んでやるか。
「どうした?何か文句あるんか?、、、!?いて!?こいつ噛みやがったな。俺が助けたってのに。こらぁ!!」
やばい。何か怒られてる。あの部屋に隠れよう。
僕はそそくさと部屋へと逃げた。
逃げ足だけは速いなんてなんか自分自身面白いね
「あいつどこに逃げやがった?見つけたら船から落としてやる。」
そいつはずっと俺のことを探してた。多分バレないでしょ。
「、、、??なんで俺の部屋ににペンギンがいるんだ?ちょっと驚かせてみるか、、、」
あいついなくなったな。ずっとここにいれば大丈夫なはず。
「ばぁっ!!」
「、、、!!ひゃっ!!」
誰この人?!こっ怖いよ、、、食べられちゃう!!
僕はその場で立ち尽くすことしかできない。逃げようにも足がすくんじゃって逃げられない!!
「どうしたんですか船長!?」
「いや、なんか勝手にペンギンが俺の部屋にいたなあって。」
あっ、、、さっきの奴だ。やばい追い出されるよ。
僕泳げないのに、、、
「よくもさっきは噛みやがったな。もう許さないぞ!!船長そいつ俺に渡してください!!今から海に返しに行くので。」
「まあ落ち着けよ。このペンギンが可哀想じゃないか。こんなに震えて、、、てかその原因作ったの俺やったわ。こいつ俺が引き取るから大丈夫。家で大事に育ててやるぞ。そういえばペンギンって食えるかな?」
ぶるぶるぶる
僕を食べるだって?!そんなことやめてよ!!
僕は必死に足をバタつかせた。最後の抵抗だ!!
「このペンギン面白いっすね。多分俺たちが言ってることわかってると思う気がしますよ。食べるとかいえば震えだしますし。」
「まさかって思ったけどそのまさかのまさかかもな。みんなに見せるのが楽しみだなぁ。」
そういえば本当にこの人たち僕を食べるつもりなのかな?
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