第2話 事件(出題編)

僕ら6人は、海水浴で有名なK県にあるスマイルビーチに行くことになった。ここは隠れスポットであり、周りを自然に囲まれているちょっとした湾である。すなわち貸し切り状態と言うわけだ。ここで、「いやっほーい」と一番乗りに駆け出したのはマイペースなお滝である。一応、女の子ということになっているが、顔に髭が映えてるのは気にしない、気にしない。うん、それがいい。

そういうわけで他の5人は、色々と準備に専念することにする。大多はバーベキューの鉄板、横倉先輩はイタズラアイテムの虫眼鏡を持ってきたようだ。北河は「強力、瞬間着火」と書かれているガスコンロ、川野はドライアイスでキンキンなジュースたっぷりのクーラーボックスである。ん?大川は何を持ってきたのって?河童だから皿に決まっているだろう、当たり前のことを聞いてはいけないよ。

準備をしている最中に「私、このビーチで日焼けをするわ、誘惑したりしないでね?」と大川が大きな声で全員に話し掛けていた。まあそんなことをする人は一人もいないだろうが。


どれくらいの時間が経った頃だろうか?「ギャーッ」という悲鳴を聞いたのはお滝である。声の主は大川だろうか?お滝が駆けつけると、大川の背中に数十ヶ所の火傷の後を発見した。しかし、不思議なことに原因がはっきりしない。火傷の痕跡以外何もないのである。さて、ここで疑わしいのは大多、北河、横倉、川野の4人だ。全員に殺害の動機はあり、実行する時間もあったとする。

さて、犯人は誰?そしてどのような手段で大川に火傷をさせたのだろうか?

次回は解答編かつ完結編である。頭を絞って考えてみてほしい。


ちなみに大川は「火傷後に肺に違和感を感じたわ。」と証言している。

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