第6話 黒い封筒 6
竜也の部屋のドアを閉めると、今度こそ書斎に入る。部屋には既にグラスと氷が用意されていた。竜也の部屋にいる間に、妻が用意したのであろう。
今は静かになったスマホを見ると、着信が5件ほど入っていた。相手は全て同じだ。
着信履歴を開き、電話の主に折り返す。
1度目のダイヤル音が鳴り終わる前に、通話開始となった。
「勝さん、やっとつながった!」
鼓膜が破れるほど大きな声が電話口に響く。少し耳を離して、私は言葉を返す。
「遅くなって済まなかった。何があったのかは分かっている。落ち着きなさい、美樹。私がなんとかする」
「なんでそんなに落ち着いていられるの?今日、夕方家に帰ると黒い封筒が届いてて、竜也は預かったって書いてあったのよ」
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