第17話 勇者冒険する ①
翌朝…
私は冒険者ギルドと呼ばれる建物の前にいた。
私の戦闘スタイルは剣で挑むスタイルでも魔法でもいけるみたいなので…
お母さんが溜めていたお金を使い、ロングソードと防具を購入した。
なのでお金がない。
お財布には15,000バルツ。
えーっと、宿代が一泊3,000バルツだから…
そろそろやばい。
私は金欲と好奇心を胸にギルドの扉を開いた。
えーっと…何か思ってたのと違う。
私のイメージはおっさんとかゴロツキがお酒飲んでベロベロしてるイメージだったんだけど…
うん、喫茶店だね。
詳しく効くと上は酒場になっているらしくそういう人たちは上に多いらしい。
確かにゴンゴン聞こえてくる。
正直驚きながら私は[冒険者ギルド受付]と書かれた場所へと向かった。
「いらっしゃいませ!新規の登録ですか?もしくは素材の買取ですか?」
「えーっと新規でお願いします」
「はい、新規ですね〜 ではこちらの紙に必要事項を記入してください」
受付嬢に渡された紙には禁止事項も書かれていた。必要事項は名前と年齢、戦闘スタイルだったので年齢は18歳にしておいた。
身長も成長してるしこれならバレないでしょ!
「はい、セリナさんですね〜 思ってたんですけどセリナさんって可愛いですよね〜」
「そ、そうですか?」
「はい、そうですよ!ピンク色の髪なんて見たことないですよ〜?地毛ですよね?」
「はい、地毛ですよ」
「羨ましいです〜 あ、セリナさんはなるべく二階の酒場に行かない方がいいですよ?」
「え、あ、はい。なんでですか?私もお酒飲みたいんですけど…」
「セリナさんみたいな綺麗な人は、あの人達のターゲットになっちゃいます…
気をつけてください!」
えー…お酒飲めないのかぁ…
あ、まだ8歳でしたわ。
「わ、わかりました…ありがとうございます」
「はい!あ、自己紹介が遅れました。私はエンシル・ファルコです。エンシルと呼んでください!」
「はい、わかりましたエンシルさん」
「はい!」
エンシルさんから黒い冒険カードと、依頼書を手に扉を開き飛び出した。
私が向かうのは王都から出ている街道の一つ。海へ向かうシシャール街道で、ここは盗賊が多く出るらしく被害が多い。
金目のものを奪い女を犯し、男は殺すというなんともモンスターと言えるような連中だ。
金目のものはともかく、犯すとか人間失格だ。金目のものを奪うならその金で娼館に行けばいいのに、
あ、失礼…
そんなことを思いながら私は、そのシシャール街道とやらに脚を踏み入れた。
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