第16話 勇者覚醒


私が図書館へ情報収集に行った翌朝、

私は体に違和感を感じた。


「え?……何故に?へ?」


そう私の手が昨日の倍になっているのだ。

へ?


まさか…


と思い鏡に姿を写すとそこには…


絶世の美少女と言って過言でない少女が立っていた。

昨日までは身長120くらいしかなかったはずなんだけどなぁ…

何故か高校生くらいの体つきになっている。


桃色の髪を伸ばして鏡に映る少女が自分というのはよく理解できないが…

これどうすれば良いのかな?


取り敢えず髪を後ろで結んでベットに座っていた。


この状態を見られたら私変な子に見られるんじゃ…

あ,そういえば魔人族は女性でも10歳までに170cmに行く人もいるって書いてあったし…はっ、もしかしたら私魔人族なんじゃ!?





そんなことを考えると怖くなって私は早朝に家を飛び出した。

両親が私にもし何かあった場合のために貯めてくれていたお金と母さんが冒険者をしていた時の服を持って飛び出した。


両親が心配しないよう…置き手紙はしてきたが……まぁ2人とも泣く気がする。


自分が何者なのかわからないうちは帰らないつもりだ。

ひとまず…ちょっと怖いけど魔人族の住む魔大陸を目指しますか!!










私は昨日お父さんと来た王都を訪れていた。

王都に向かう途中に行商人の方に、王都から港町へ行ける馬車が出ていると聞いたからだ。


その夜、私は王都の宿に宿泊していた。


「このステータスカードってどう使うんだろう?」



私がステータスカードを眺めていると…


【セリナさん、ようやく繋がりましたね!】


「うわっ!!!」


頭の中に聞き覚えのある女の人の声が聞こえてきた。


【何なんですか?急に連絡してきて】

【すみません…セリナさんが本を見つけたのを確認したので連絡しました】


【そうですか…それでどうしたんですか?】


【あ、そうでした、セリナさんのステータスが上昇したはずなんで確認して欲しいんですけど】


私はその声の主人にステータスの見方をレクチャーしてもらった。




そしてそのステータスは…



○ セリナ・ボーラッシュ


[人間]


スキル

(D級) 俊敏 跳躍 隠蔽 弓術 柔術


(C級) 炎魔法 風魔法 水魔法 光魔法

     魅了魔法 探索魔法


(B級) 凍結魔法 物理・魔法攻撃軽減


(A級) 剣舞 物理攻撃与ダメージ↑


ユニークスキル(一部使用不可)


(SS級) 限界突破  [ロック中]

(SS級) 聖剣乱舞  [解放中]

(SS級) 絶対防御  [解放中]


固有スキル


(S級) 聖剣召喚

(A級) 勇者覇気


称号 異端者 人間族に敵対する者




うん,なんていうか…強そうだね、

わからないけど…

とりあえず魔人族じゃないことだけは分かった。


【結構なステータスですね〜…これなら人間族も…ボソッ】


ん?どうかしました?


【いや、なんでもないですよ!】


そうですか…

あの私、これから魔大陸を目指したいんですけど…どうすればいいですか?


【魔大陸にですか!?流石にちょっと速い気がするんですけど……】


私1人ですし…

ここに1人っていうのも…


【まぁ確かにそうですけど…】


とにかくそっちに行って大丈夫ですか?


【迎えに行きたいのも山々なんですけど…私いま8歳ですし…抜け出せないんです…】


え?8歳なんですか!?

もっと大人の女性かと…


【なんかすみません…じゃあこうしましょう!10歳になったら少し自由が効くので10歳になったら魔大陸に来てください!】


じゃあ私はそれまでどうすれば?


【人間は冒険者ギルドで稼ぐって聞きますから、そこで働くのはどうでしょう?】


力仕事ですか…いいですね…やります!


じゃあ、10歳になったら魔大陸に行きます。

その時はお願いします!


【了解です!セリナさん!】

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