第7話 新しい命の価値 ⑤
ユリと別れ僕は家に着いた。
時間は18時。日本だと8歳の子供が1人で何で歩いてるの!?ってなるはずだが…ここではそうならない。だって5歳で婚約するくらいだし、ここでは全てが早い。
扉を開けると…
「あ!モーちゃんおかえりなさい!リリーネちゃんとのデートは楽しかった?」
母さんのお出ましだ。
ルシューナ・ガン・アストラリン 29歳
とてつもなく若い。10歳になると妊娠が可能になる体になっており、15になれば法律的にも子供を作ることが認められるため16歳で母になることもできるのだ。
なんかそう聞くと怖いなぁ、
29歳と言うことは…僕は21歳の時の子供になるね。
「結構遅かったわね?何かあったの?」
「帰り際に広場に寄ったら1人の子がいたので話をして友達になりました」
「そうなのね〜、友達は大切な存在になるわ,大切にしなさいね?」
「はい」
母さんに連れられ食堂へと向かう。
僕と母さんはたいして身長が変わらない。
なんか手繋いでるとなんかいいのかなとか思えてくるのは僕だけだろうか?
「ただいま帰りました父上」
「お、モロハかおかえり。家の中なんだからお父さんでいいって言ってるだろ?よし、そこに早く座って食べるとしようか。」
オルネスタ・ガン・アストラリン。アストラリン公爵家当主だ。アストラリン公爵家は代々、皇族の右腕と評され宰相に継ぐ権力を持っている。アストラリン家は剣、弓、魔法と言ったように多種多様な攻撃パターンを持っておりいわゆる万能戦力と言うわけだ。
「リリーネちゃんとのデートは楽しかったか?」
「母さんにも同じことをさっき聞かれました…でも、本当に楽しかったですよ?」
「そうか、じゃあこれで公爵家も安泰だな。はっはっはっはハハ!」
「あ、そういえばアリアはどこですか?」
「アリアなら兄さんを待つんだって言いながらモーちゃんの部屋に入っていきましたよ?」
あーそうなんだっておいー!
そこは止めなきゃダメでしょ?
あの子だいぶ重度のブラコンだから頭のネジさらにぶっ飛んじゃうよ!?
ガチャッ…
「…ねぇ、アリア…何してんの」?
『@&#t€¥〆☆♪¥2%3<>=〒!?!!!!』
「はいはい!顔あげな!人の枕に顔突っ込んで何してんの?」
「…ぷはっ!……お、おかえりなさい…」
「うん、ただいま。その前に弁解する?」
「……だって…」
「ん?」
「だって!兄さんがリリーネさんとデート行っちゃったから寂しかったの!!だから少しでも兄さんの温もりを感じようとして…」
「だから…ね……はぁ…先が思いやられる…」
「私は…兄さんが好きなんだもん…」
不貞腐れた顔をしながらこっちを見てきた。
流石に僕もこれを見てしまうと気が引ける…
「…ごめんアリア…気持ちを否定して…なんていうか…」
「…いいの……そのかわり兄さん………私を抱いてくれる?」
「何にも変わってないじゃないか!!さっきの謝罪を返せ!」
もう嫌だ…可愛いけど中身が狂ってる、
あ、これはダメだ、手遅れだ…
「……ごめんなアリア…俺にはもうどうしようもない」
「なんかそんな真剣に落ち込まれると罪悪感感じるんだけど…」
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