末離編 外伝1 イタミノショクザイ
隠し部屋にたどり着くとそこにはたくさんの書物があった。その中でも特に重要そうに祀られている本があった。その本からはとても嫌悪感のようなものを感じた。その本に触れたとたん声が聞こえた。
(ワタシを呼び起こしたのは誰だ…)
これはお兄ちゃんが言っていた。お父さんが使っていた悪魔。だったら、私もソレに願うだけ。
「私は力が欲しい。私のこの力を抑え込める力が…」
(わかった…)
そう聞こえた途端、私は右腕に違和感を感じ、その直後あまりの痛みに倒れた。
私がそれを理解できたのは少し経った後だった。私の右腕がなくなっていた。
「―――!」
私はあまりの痛みで声すらも出せなくなっていた。そして、私をあざ笑う声が聞こえる。
(このままじゃ…、でも…私はもう…)
…………決めたの!
_____!
もはや自分が何をしたかもわからなかった。でもこれだけはわかる。私はアレを食べたのでと。
「私は自分の罪を乗り越えなければならない。もっと強くなるためにも…」
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