舞台観劇:第11弾再演~恐怖の荒れ屋敷(4/10公演)

 ※一部上級生の呼称について。

 今回は、苗字:現在の時間軸(六年生時) 名前:過去の時間軸(下級生時)

 といった風に使い分けています。


 表題には、『4/10公演』と記載しましたが演出変更に影響しない部分に関しましては、東京千秋楽のアーカイブ映像を参照して書いています。


 感染症が落ち着くことはなく、無事に幕が上がるのか不安な気持ちはありましたが、とても楽しみにしていた公演日。


 個人的に、この4/10に観劇するのには意味がありまして…。

 それは、私の誕生日だから…。

 誕生日にGロッソへ登校したかったんですよ。

 それと…こっちの方が重要なんですけど、4/10というのはアニメ『忍たま乱太郎』第1話が放送された日なんですよ。

 そんな記念が重なった日に、忍たま乱太郎のミュージカルを観劇する。

 最高じゃないですか。


 話がズレちゃいましたが、今回の11弾再演はいろんな意味で楽しみにしていたことが多かったです。

 個人的に一番楽しみにしていたのは、3月に開催された【春のファン感謝祭】内にて上演された、第11弾外伝「悪徳忍者ドクタケ~つらいよ、中間管理職の段~」の内容がものすごくよかったので、どんな風に再演に影響してくるのか…または、一切影響しないのかが気になっていたんです。

 11弾初演で善法寺先輩が殺陣で使用した折れた錫杖が、実は雪鬼が使用していた物だった…なんて裏設定もありましたし。

 この、【春のファン感謝祭】の諸々はちゃんと別で投稿します。


 個人的に、初演と違う驚いた点は追加されたシーンについてです。

 幽霊侍達へ向けられた真言を防いだ中在家先輩…。

 個人的に『フェアリーバリア』なんて呼んでいますが。

 この時、それはそれは体力も精神も消耗した事でしょう…。中在家先輩は気を失ってしまします。

 初演ではこの後、一年生と四年生&勘右衛門が先生達に叱られるシーンがあります。

 このシーン、初演では叱られる部分のみだったのですが、再演ではステージ上方で六年生全員で中在家先輩を看病するシーンが追加されました。

 忍ミュの再演でシーンが追加されることはよくあるのですが、正直びっくりしましたね…。

 確かに、初演の時みたいにお説教タイムが終わってすぐに六年生4人が先生達のところに来て、『長次の様子は伊作が診ているから大丈夫』という台詞が突然あるよりも、実際に中在家先輩の看病を善法寺先輩に託して退室する姿を観てから聞いた方が実感ありますしね。

 うなされて布団がはだけるたびにかけなおしたり、汗を拭いていたり…。

 初演の時は想像するしかなかったシーンを実際に目の前で観ることになると…それはそれで胸が痛くなります。

 しかも…六年生4人が退室した後、代わりに部屋に入ってきたのはきり丸だったんです。

 中在家先輩とは委員会が同じなので、心配でお見舞いに来てくれたんですね…。

 善法寺先輩の隣に座って、中在家先輩の様子を診る姿に泣きそうになってしまいました。

 アニメ等でも描かれることはありますが、特に忍ミュでは中在家先輩がきり丸の面倒をみる場面が多く描かれていましたから…。

 今回座長である中在家先輩とは、もちろん同室の七松先輩・同学年の4人の絆はありますが、再演で追加されたこのシーンのおかげで、より一層きり丸との絆も深まったのではないでしょうか。


 七松先輩との絆と言えば…。

 中在家先輩と二人で、下級生の頃を回想しているシーンでとても印象的な部分があるんです。

 ここでは、あえて『下級生』という言い方をさせてください。

 衣装は一年生の制服でしたが、現在の一年生や二・三年生を見ていても、特定の家業や卒業後の進路等が決まっている生徒以外は、下級生の段階で『得意武器』を使用していません。

 今回一年生の制服だったのは、『忍ミュにまだ二・三年生が登場していないから』だと個人的には考えています。

 一年生の頃から、彼等が得意武器を練習していたことを考えると、立花先輩が焙烙火矢を使用していた可能性も…出てきてしまうかもしれませんしね。

 これ、初演の時もそうだったのか覚えていないので円盤で確認したいんですけど…。

 鍛錬中に頬を怪我してしまい泣いてしまう長次の姿を観て、七松先輩の左手が少しの間行き場を失くすんですよ。

 それまでは、鍛練に励む過去の自分達を微笑ましく見守っているのですが、長次が怪我をした時とっさに七松先輩の左手が動くんですよね…。

 でも、実際に怪我をしたのは過去の長次だから…。

『こういう時、どうすればいいのかわからない』

 七松先輩の中でそんな葛藤があったのかもしれないな…って。

 でも、小平太が「泣かないで、大丈夫」と長次に声をかける姿を観て、七松先輩は中在家先輩の肩をつかむというか…。

 回想から現実に連れ戻すというか…。

 この、行き場を失くした左手を見ていると胸が痛くなってくるんですよ…。

 でもね、ストーリーのラストで六年生5人で中在家先輩に向かって歌うシーンの時、七松先輩が中在家先輩の頬の傷に優しく触れるんですよ。

 それがきっかけになったのか、しっかりと中在家先輩の心の内側にまでちゃんと皆の声が届いたんでしょうね。

 下級生の頃を回想している時は触れられなかったけれど、今度こそしっかりと。

 昔、怪我をしてしまった長次に手を差し伸べた時の様に。


 6弾と11弾の共通点だったり、六年生の関係性について。

 これはまぁ…初演の時から薄々感じていたことなのですが、作品の内容が良い意味で6弾に似ているなって思うんですよ。

 再演では、より近づいたなって感じました。

 でも…そう。

 6弾の時も、再演でめちゃくちゃ内容が重くなったじゃないですか。

『あれ…初演の時こうだっけ?』っていうシーンが、後半の殺陣ラッシュの場面では多かった気がします。

 特に、中在家先輩VS七松先輩の部分ではより一層ハードになっている気がします。

 6弾の時は、各々の得意武器を使用した状態での六はVS六い・六ろでしたけど…。

 11弾では、武器を使用しない七松先輩と中在家先輩の…拳で語る感じが…「六ろ!」って感じで……。

 そうそう。

 改めて感じたんですけどね。

 過去弾でもそうなんですけど、座長の組2人一緒の立場になる場合が多い気がするんですよね。

 立場というか、一緒に行動するといいますか…。

 でも、今回の11弾って別行動なんですよね。

 なんだろう…これは私個人の解釈になって来るんですけど…。

 六ろの2人って、距離感が他の二組とは違うんですよね。

 なんていうのかな…。

 例えば、忍ミュの世界線でいう『六はのイメージ』って、歴代そうですけど「伊作が(留三郎)が一緒だから大丈夫!」みたいな…。

 一緒に行動して、傍で支え合っているから安心できる。

 みたいな距離感なんですけど、六ろってあんまり一緒に行動しているイメージがないんですよね。

 現在では四年生が編入したりと色々変化もありますが、過去弾で最初に四年生が忍ミュに登場した頃は『委員会に四年生が所属しているかの有無』で六年生のグループ分けされることが多かったイメージがありますからね…。

 当時、まだ四年生が三人だった頃は『立花・潮江・七松』の委員会に四年生居る組と、『中在家・食満・善法寺』の四年生居ない組に分かれて行動する場面が多かったし…。

 相方の傍で支え合うというよりは、離れた場所に居ても信頼しあっているというか…。

 アニメで放送された『第26シリーズ 第36話:六年ろ組の挑戦の段』がものすごく解釈一致な関係性なんですよね。

 …そりゃまぁ、アニメも公式媒体ですから当たり前ではあるんですけど。

 忍ミュでも、アニメでもそうなんですけど、今まで『七松先輩の行動に理解を示し、支える中在家先輩』という構図が多かったなか、今回の忍ミュでは『中在家先輩の行動を尊重して支える七松先輩』という構図を見れた気がします。


 再演で印象が変わったとのは他にもあって…。

 ・悪い(毛嫌いされる)存在への扱い方

 …という書き方をするとなんだか冷たくなってしまうんですが、大きく2点感じました。

 それは、『貧乏神様への価値観』と『中在家先輩にとっての幽霊侍の存在』かなって思います。


 ・貧乏神様への価値観

 これは、11弾に登場する人物全員に対して価値観が変更されている気がします。

 初演の時は、本当に『嫌われ者の存在』として描かれているだけで終わってしまった気がします。

 可もなく不可もなく…相手を貧乏にさせるだけで。

 でも、再演の方だと『皆に愛される神様になりたい』という、貧乏神の夢がちゃんとラストに小梅から「貴方は私達の心を豊かにしてくれた。それに、こんなにも素敵な人達と出会わせてくれた」と感謝を告げられたことによって、少しは報われたんじゃないかなって感じました。


 ・中在家先輩にとっての幽霊侍の存在

 こちらも、ものすごく印象が変わりましたね。

 特に、最後の成仏してくれるようにお願いするシーン。

 初演の時は、『絶対に成仏させるぞ』という圧力にも似た印象を感じるのですが、再演では中在家先輩が自我を取り戻した後に六年生全員で真言を唱える時、他の六年生に比べて少し躊躇に似た…そんな風に感じました。

 でも、これもきっと躊躇とかではないんだろうなって…。

 中在家先輩は、真言の影響を受ける幽霊侍達の姿を見て、『真言を使用して無理矢理成仏させなくても、きっと言葉で伝わる』…そんな風に感じたんじゃないでしょうか。

 七松先輩も、そんな中在家先輩の思考を感じたのか、体の力を緩めています。

 全員が幽霊侍達に対して真言を唱え終わる時、「ハァッ!」って力を込めるんですが、中在家先輩と七松先輩は力を緩めたままなんですよね…。

 追い払う、駆除をする、除霊するのではなく、あくまで『成仏して欲しい。』

 その想いがより強く感じることが出来た気がします。


 さて、またまたかなーり長文になってしまいました…。

 11弾に関しては、書きたいことがあり過ぎるのと、演出変更が色々な諸事情でありましたので、あと何回か投稿します。

 今回、ブロマイドに関してもちょっと言いたいことがあるので…。

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