余談:『横浜のバスキア編』解釈違いについて

 以前、舞台版の『左ききのエレン~横浜のバスキア編』を観劇した際に感じた解釈違いについて書いていきたいと思います。


 結果から申しますと、この件は私の勘違いというか…

『表現方法って難しいんだな』と痛感しました。

 経緯の方を説明していくんですが、注意事項としまして現在この投稿を書いているタイミングは、まだ舞台円盤が届いていません。

 そのため、私が解釈違いをおこしてしまった部分の演出等は脳内保管されている記憶を頼りに書きます。


 まず、この『左ききのエレン』という作品は漫画が二種類発売されています。

 現在書店で入手できるのはリメイク版で、確か電子書籍等では原作を読むことが出来ます。

 で、私は舞台観劇時点ではリメイク版のみを拝読していました。


 舞台版の登場人物の部分に『神谷真里』が居なかったこともあり、多少リメイク漫画版と違う部分はあるだろうなとは思っていました。

 けれど、私があんなにも感情が爆発してしまったのは、きっと『岸あかり』という人物を気に入っていたからこそなんだなと…も思えます。

 Twitter等では、当時『神谷真里』を恋しく思う内容をつぶやいている方々はちらほら見かけましたが、私みたいに解釈違いをおこしている方は見かけませんでした。

 だから、きっとこれは私だけなのかもしれない…なんて思いつつ。


 今回、これを投稿しようと思ったのは原作漫画を購入できたからです。

 2021年1月に『左ききのエレン~』の公演があり、その会場物販で原作漫画の販売があったんです。

 このタイミングを逃してしまったら、きっと原作版を読む機会を失ってしまう気がして…。

 雨が降るなか大事に抱えて帰りました。


 かなりのボリュームだったので、取り急ぎ確認したかった例のシーンを探しました。

 本当は、こういう読み方よくはないと思うのですがお許しください。

 該当シーンを見つけた時、『こういち…君……?…そういうことだったのかーー!!』と心の中で叫び頭を抱えました。

 リメイク版とは違い、無言なあかりに対し光一の感情が吹き出しで描かれていたのです。

 頬を赤らめて…気持ちよかった的な。

 私は、脳内の引き出しを片っ端から取り出して観劇当時の記憶を探りました。


 実際に舞台上でどんなテロップが表示されたか正確には思い出せませんが、性行為が気持ちよかったと…そんな内容だったんです。

 暗転したステージ上の壁に白い文字で。

 確か、ピンク色の照明演出か文字の周りにピンク色のエフェクトが使用されていた気がするのですが…。

 よくよく考えなおしてみると、そのテロップが『岸あかりの台詞』である証拠はどこにもありませんでした。

 では、なぜ私がそんな風に感じたのか。

 それは、リメイク版での該当シーンは光一の吹き出しはなく、あかりの「下手くそ」のみ。

 光一が頬を赤らめているのは同じなのですが…感情や台詞が文字になっている人物が原作とリメイク版とで違ったので、『勘違い=解釈違い』をおこしてしまったんだと思います。

 恐らく、私が原作版を読んでいて舞台を観劇していたなら、こんな風にはならなかったんだろうな…。


 そして、表現方法の難しさを感じて部分として。

 記憶が確かなら、テロップ部分にピンク色のエフェクトが使用されていたんですが、この舞台のOPで岸姉妹が登場する時の背景がピンク色でハート模様になっているんです。

 その影響もあってか、『ピンク=女性』という固定概念が私の中にあったのかなと…。

 色んな要因が重なって解釈違いをおこしてしまったわけですが、無事に解釈違い部分がクリアになって安心しました…。

 もしも、原作版を拝読済みで観劇していた方が私の投稿を読んだら、『桜木はなんでこんなに怒ってるんだ?』ってなったかもしれないですね。


 そして、こんなにも感情が揺れ動いたの初めてだったので『私…こんなにもあかりちゃんの事好きだったんだな』なんて初恋に気づいた生娘みたいな気持ちです(笑)


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