舞台観劇:横浜のバスキア編(公演内容)
公演期間:2020年11月25日~29日
原作:かっぴー
脚本:川尻恵太(SUGARBOY)
劇場のある『いずみ中央駅』は交通は少し不便でしたが、ちょっとした遠征気分でした。
複数公演観劇予定でしたので、交通機関の使用時間短縮もかねて数駅離れた場所のホテルに宿泊しました。
劇場に到着し、チケットとパンフレットと特典のランダムブロマイドを受け取りました。
この時頂いたブロマイドのサイズの名前を知っている方がいらっしゃったら教えていただきたい。
L判よりも縦長でポストカードよりも小さかったんですよね…。
劇場に入ると、三階建てになっていて奥行きこそ深くはないけれど、高さのある…そんな劇場でした。
客席に座って、パンフレットを開いて思わず笑ってしまった事がありまして…。
それは登場キャラの相関図。
これはまぁ…仕方がない事なんですが、漫画なら7冊かけて紡ぐ内容が凝縮されているので、主人公の光一からさゆりとあかりに伸びている線には『元恋人』と書かれていて…。
光一君!
なんてこった…こんなことってあるのかい…主人公なのに…。
なんてざわざわしながら、舞台版オリジナルキャラの存在にもワクワクしながら。
【オープニング】
正直な話、会場物販で円盤を予約した最大の理由がこの
そんな風に言っても過言じゃないくらいとてもかっこよくて、そして色んな解釈とか情報が詰め込まれていて…俗にいう『目が足りない』状態でした。
アニメのOPみたいに、楽曲に合わせて本編の内容がちりばめられた構成になっていて…。
グループごとに舞台上に登場して踊ったりしてくれるんですが、もう…目が離せなくて。
解釈厨をこじらせている私には、もう情報量が多すぎてしんどいんですよ…ありがとうございます。
ただこのOPは、解釈を掘り下げるには服装という壁がありまして…。
冒頭部分、主人公の光一は社会人としての時間軸で登場しますが、さゆり・エレンは学生時代の姿で登場するので制服を着ているんです。
なので、OPにも制服を着た状態で登場します。
しかしこのOPはいろんな時間軸をちりばめているので、光一とさゆりのシーンは大学生時代なのか高校生時代なのか私には判断が出来なくて…。
エレンが下段で踊っているのを光一・さゆりが上段から眺めているシーンなんですが、数秒後にさゆりはエレンから視線を光一に変えるんです。
これが大学生時代の表現なら順番は逆になるはずですし、その部分はOPのラストであかりも加わった状態で表現されているので…。
ということは高校生時代の表現だったんですかね…。
さゆりにとって、幼少期はエレンの隣に居たけれどそれが光一に変わった…みたいな?
うーん…難しいですね。
でも、個人的にめちゃくちゃ感動した部分がOPのラスト。
出演キャストが全員舞台上に登場するのですが、下段のセンターには今回の主要キャラである四人の姿が。
下手側から岸あかり・山岸エレン・朝倉光一・加藤さゆりの順で並んでいるんですが、数秒後にエレンと光一が場所を入れ替えるんです。
この演出…振付?がもう最高なわけでして。
この二人が場所を入れ替えると、岸あかり・朝倉光一・山岸エレン・加藤さゆりの順になりますよね。
まぁ…当たり前のことを書いてるんですけど。
これ、何がすごいって岸あかりと加藤さゆりがある日をきっかけに、『求める者』の対象が変化した事を表現してるんですよ…多分ですけど。
今まで私が個人的に意識してこなかった部分だったので、ほんとに新たな発見で…。
エレンと光一の場所が変わったタイミングは、光一とあかりとが浮気をした事。
それをきっかけに、さゆりは光一ではなくエレンの手をとる事に。
これ、私の記憶が正しければ…なんですが、このシーンでさゆりはエレンの方に向かって手を伸ばすんですよね…。
あれ…私の幻覚だったのかもしれないですけど。
【マウスシールド】
今回の舞台は、コロナの影響もあって基本的にキャストさんがマウスシールドを着用しながらの公演でした。
基本的に…という書き方をしたのは、マウスシールド着用していては演技に支障が出る場合は着用しなくてもいいというガイドラインがあるからです。
私が覚えている範囲だと二回着用していないシーンがありました。
一回目は、冒頭の光一が一人で客席に向かって語るシーンです。
このシーンは、舞台上に光一しかいないのでマウスシールドは不要なのでしょう。
神谷が登場したら、光一はマウスシールドを着用して神谷の元に駆け寄りますから。
次のシーンは、神谷独立後に柳ジュニアと呼ばれる様になってしまった光一と再会するシーン。
初めて観劇した時は、『着用忘れちゃったのかな…』なんて思ったんですが、頬をビンタされるシーンがあるから着用できなかったんでしょうね。
さすがに、マウスシールド着用した状態で頬をビンタなんてしたらケガしちゃいますもんね。
一方で、アクシデントでマウスシールドが外れてしまう場面もありました…。
紐が破損してしまったのか、再度着用する事が難しくましてや、マウスシールドのために舞台袖にはけるわけにもいかず、そのまま着用しないで演技をされていました。
それと、これは本当に個人的な感想なんですが…。
マウスシールド着用で一番残念だったのはあかりちゃんのランウェイシーン。
あのシーンは、舞台上で着替え終わったらマウスシールドも外して誰も居ない下段部分を堂々と歩いてほしかったなぁ…という気持ちが強くて悔しいです。
【タバコの件】
前回も触れたんですが、運営がわざわざ注意というか注釈みたいなツイートした理由というのは、実際に観劇してみてわかった気がしました。
というのも、まぁ社会人のお話なので喫煙所のシーンとか、飲み会のシーンとかあるわけなんですが、そんなシーンに関係なく…
『神谷はタバコ吸ってないと喋れないのか?』
って思うぐらいの確率でタバコを吸っているんですよ。
仮に使用しているのが本物のタバコだとしたら、そりゃ心配にもなりますよね。
あ、もちろんタバコ吸ってないシーンもちゃんとあるのでご安心を。
ただ、喫煙シーンが多いからかマウスシールドの高さが低くなってしまうのは仕方がないとはいえ…。
お酒を飲むシーンでも、マウスシールドにグラスが触れるタイプと、マウスシールドを下げて飲むタイプに分かれていましたね…。
マウスシールドという存在はやはりお芝居には向かないのだと…痛感しました。
【神谷真里】
漫画読者な私的な感想としては、
『神谷真里』という一人の人間の存在が、光一・エレン・さゆり・あかりの人生を動かすことになる。
その存在の大きさを再認識することができる作品だなって思いました。
今回の舞台OPラストで前列センターにいるこの4人。
その中心にいるのは、光一とエレンの間に居るのは真里だったんだなぁ…と。
エレンは直接絡んではいないけれど、彼女の人生にも大きな変化があったわけですから。
漫画版を読んでいなければ、きっと彼女の存在を気に止める事は無かったでしょう。
けれど、彼女の存在を知ってしまった私は『あ…このシーン真里ちゃんが…。ここのシーンも真里ちゃんが居たからなのに…』みたいな事が何回かありました。
例えば、さゆりが光一に神谷を紹介するシーン。
漫画版なら妹の真里を経由するんですが、舞台版ではそのシーンは勿論なく。
光一と岸あやのが一緒にイベントを開催するのも真里の協力あっての事…。
そして、これは本当に個人的な話なんですが…。
あんなにもバリバリダンスするOPなら、神谷兄妹のダンスバトルが見たかった…。
そこまで仲の良い兄妹というわけではないからこそ…二人で踊ったその後兄は光一達『神谷チーム』へ。
妹は『岸姉妹』の方へ…。
うわぁぁぁぁ…なにそれめっちゃ見たかった…。
なんて無い物ねだりしてもしょうがないんですけどね。
【岸あかり】
私が今回の舞台を観劇して初めて感じた『解釈違い』がこの人物でした。
でもそれは、役者の演技でどうこうできる部分では恐らくなくて…。
忍ミュみたいに『舞台版ではこういう解釈です』と説得できる演技を…。
そうすれば、私も時間をかけて受け入れていけそうなのだけど。
いや、多分漫画版を読んでいなかったらなんとも思わなかったのかもしれない。
私が『解釈違い』だと感じたのは、朝倉光一が岸あかりと浮気をするベッドシーン。
ここで、漫画版ならあかりは「へたくそ」と光一にジャッジするんですけど(これも私がそう解釈しただけなのかな…)、舞台版では「気持ちよかった」というジャッジに変更されていました。
これでは、岸あかりという人物がただのビッチで終わってしまう。
岸あかりは朝倉光一の外見に惚れたわけではなく、才能に惚れたわけでもなく、下半身に惚れたわけでもない。
朝倉光一という人物に惚れたんだ。
…そう思っていたのに。
もしかしたら、この部分も原作版だとまた違うのかしら…。
あかりは、絵以外にあまり興味を示さないエレンの口から出た光一の名に興味を持ち、それがきっかけで浮気をするのですが…。
浮気に難色を示す光一に対して、それはそれは煽るんですよ。
『何の取り柄もない男が勝負できるのはセックスしかない』のだと。
『普通の人生は嫌だ』という思考を持っている光一は、あかりに煽られて一夜を共にします。
あかりはこの時フラグを立てるんですが…。
朝倉光一は、あかりが言ったセックスさえ下手だったわけです。
つまり、なんにも魅力がないわけです。
そんな光一に本気で恋をするんですよ…。
でも、『気持ちよかった』というジャッジを出してしまうと、ほんとにただのセフレに…。
あかりは光一との関係が始まった頃、エレンに変化を見破られます。
きっと、あかりの事だからただのセフレ相手ならエレンにばれたりはしないんだろうなと。
でももしかしたら、あかりの前振りが舞台版だと足りなかったのかな…。
やはり、光一の連絡先を真里に聞くシーン…さゆりの事も光一の事も知っている真里を煽りながらも交渉する(一方的に)あのシーンは説得力が大きいからな…。
舞台版はまだ続くのが決定しているので、そこで私が見つけられなかった岸あかりの恋を見られ…るかな……。
円盤が届いたら、岸あかりに寄り添ってどんな気持ちだったのか触れられたらなって思います。
次回作はニューヨークでのエレン達が見れるはず。
光一は、どんどんと可愛らしさも感じられる厨二病からリアリストになってしまうはず。
そして、個人的に楽しみなのが岸母の登場!!!
こんなの…楽しみすぎるので、コロナが今以上に悪化しないように私も気を付けながら幕が上がるのを待ちたいと思います。
あ、もしまた何か「これも伝えておきたい!!!」みたいな事が出てきたら追加で投稿しますね。
私ならやりかねないので…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます