第11話

 それが終わった。


 私は、何もできず、ただじっと身を硬くしているしかなかった。


「え、ちょ、どういうことなの」


 隣。全裸のPA。困惑した顔。


「あ、あの。私が聞きたいです。どういうことなんですか?」


 彼は、私の服を強引にすべて脱がし、なかば強引にはだかの私を押さえつけて、そして、なぜか私のおなかにペンで何かを書いた。


 書かれたものを、全裸のPAがじっと覗き込む。自分の顔の前に、彼女の裸体。はらが立つほどきめ細かな白い肌と、その薄桃色。


「えいっ」


「いたいっ」


 つねった。


「ちょっ、やめてよ。私も処女なのよ」


「で、なんなんですかこれ。私見れないんですけど」


 屈んでみるけど、胸に隠れてぎりぎり見えない。へそから胸の間に書かれた、何か。


「ちょっと待って。そのままで。動かないで。いま医者呼ぶから」


「えっ」


「大丈夫。年齢かなりいったおばあちゃんだから」

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