第25話 ネコパーティと西の森だよ!②
マリーちゃんと休憩をとるために森の入り口付近まで戻ってきた。
ちょうどいい大きさの岩を見つけたのでそこに二人で座る。
「ん!お弁当もってきた。一緒にたべよ?」
「わぁー!ありがとお!」
マリーちゃんは猫耳パーカーのポケットから可愛らしいネコの絵が描かれたお弁当箱を取り出した。
お弁当を受け取ってフタを開けた。
小さいパンと可愛らしく切られたお肉と野菜が詰め込まれている。
「マリーちゃんが作ってくれたのー?」
「ん!お姉ちゃんに教わりながら作った。」
「そっかー!いいお姉ちゃんだね。」
「ん!自慢のお姉ちゃん。」
マリーちゃんは軽く頷く。
この子ホントかわいいなあー。
お弁当は美味しくいただきました。
マリーちゃんに心も身体も満たされたのでお猿さん狩りを再開した。
このヒートモンキーって赤毛のお猿さんにしか見えないんだよね。
バナナとかあったら食べるかな?
しばらくお猿さん狩りを続けてたら日が暮れ始めた。
ほどよい疲労感もあるし街に帰ろうかな?
メリィちゃんも心配するかもしれないもんね。
レベルも12まで上がった。
お猿さんご馳走さまです。
「マリーちゃん。暗くなっちゃうしそろそろ帰ろっか!」
「ん...。りょーかい。」
「魔力とかは大丈夫??フラフラしたりしない?」
「まだ大丈夫。」
「じゃあヒートモンキーがでてくるし、森の出口の方に歩こっか!」
「ん!また襲われたら大変。」
慎重に周囲を警戒しながら街の方向に進んだ。
結局お猿さんには襲われることなく森の入口付近までくることができた。
あれ?ホーンラビットもいなかったなあ。
朝きた時は何度も遭遇したのに。
まぁこうゆう事もあるかな?
「めずらしい。一度も魔物に遭遇しないで草原にでれそう。」
「あっやっぱりめずらしいことなの??」
「ん。森にホーンラビットはたくさんいる。」
「運が良かったのかもね!どうせなら遭遇しないで草原にでたいね♪」
「ん!初めての体験。二人の良い思い出になる。」
森をでて草原にでた。
やった!
魔物に遭遇しないで草原にでれた!
マリーちゃんも初めての体験で喜んでるかな?
「マリーちゃん!やったね!!」
「......。」
「マリーちゃん?」
あれ?まさかいない!?
後方にいるマリーちゃんのほうへ振り返った。
マリーちゃんは眉を寄せて険しい表情で街の方角を真剣な目つきで見つめている。
こんなマリーちゃんはじめてみた。
「ど、どうしたの?マリーちゃん?」
「あれは鳥?ううん。もっと大きい...?まさかガルーダ?」
何か呟いてる?
ガルーダ?
声が小さくてうまく聞き取れなかった。
「急にどうしたの?」
「ごめん。私いかないと..。チカは草原にいて。街に来ちゃダメ...!」
マリーちゃんは風魔法を使った。
マリーちゃんの身体を包み込むように風が絡みついていく。
「今度は私がみんなを守る..。」
「えっどうゆうこと?マリーちゃん!?」
マリーちゃんは街の方角だけを見つめて凄い速度でかけだしていった。
はやっ!!
あっという間に見えなくなっちゃった。
でもマリーちゃんがあんな反応するなんてよっぽどのことだよね!?
慌てて街の方角へ視線をおくる。
「あれは..。巨大な鳥?街を襲ってるの...?」
夕日に照らされたニッケルの街から複数の煙が立ちのぼり、巨大な鳥が旋回していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます