第10話 宿屋と可愛い子猫だよ!
美味しい食事に満足してお店をでた。
二人にお礼をいって、夜も遅いし隣の宿屋に入る。
「マリーちゃん!いらっしゃい。」
お店の中に入ると十歳ぐらいの黒と白の牛柄の猫耳パーカーをきた女の子が走って近づいてきた。
マリーちゃんついてきてくれたのかな?
後ろを振り返ってみる。
「あれ違う。ごめんなさい!おねーちゃんはマリーちゃんのお友達なの?」
「んーなのかな?さっきまでマリーちゃんとメリィちゃんの三人で一緒に食事はしてきたよ。」
「えーっ!いいなあー。マイもマリーちゃん達と遊びたかったなあー。」
妹と同じ名前だ。
すこし親近感が湧いてくる。
それに子供が猫耳パーカーを着ると子猫みたいですごくかわいい。
これ誘拐されないかな?
「おねーちゃん?」
「あっごめんね。泊まりたいんだけどお父さんかお母さんっているのかな?」
「んー!私だって宿泊の受付ぐらいできるよおー!」
マイちゃんは口を尖らせる。
「一泊で銅貨5枚だよお!朝と夜の食事つきなら銀貨1枚!」
「続けて泊まったりもできるのかな?」
「大丈夫だよお!」
「じゃあ今日は食事なしで。明日からは食事ありでお願いしてもいいかな?」
「はーい!」
『あら?マイ。お客さんきたの?』
「おかあさん!うん!マイちゃんと受付できたよおー?」
マイちゃんは嬉しそうに飛び跳ねる。
マイちゃんのお母さんは頭を優しく撫でた。
「ありがとねー。お客さんもゆっくりして行ってくださいね。マイ。お部屋に案内してあげて?」
「はーい!」
マイちゃんに宿の説明をしてもらって部屋まで案内してもらった。シャワーとお風呂はこの世界にもあるみたい。
部屋のドアを開ける。
ビジネスホテルぐらいの広さかな。
ベットとかわいいネコの形のテーブルがある。
ここにもネコがいた。
「かわいいでしょ!マリーちゃんがくれたの!」
「うん。可愛いね!ねえマイちゃん。この街はネコが好きだったり信仰してたりするのかな?」
「ううん!マリーちゃんとメリィちゃんがネコさんをたくさん作ってるんだよお!」
あの姉妹はどれだけネコ好きなんだろ。
マイちゃんにお礼をいうと受付に戻って行った。
「とりあえずお風呂にはいろうかな。」
街まで歩いて汗もかいたしね!
部屋をでてお風呂に向かう。
ちゃんと男女で分かれていた。
なんか昔に家族でいった古い旅館みたい。
猫耳パーカーを脱いで浴室にはいる。
シャワーの近くにボタンがついてたので押してみたらちゃんとお湯もでてきた。
おー石鹸まで置いてある。
体を洗ってゆっくりお風呂にはいる。
「わわっ!...いつに間にか寝ちゃってた。」
顔までお風呂に沈んでびっくりして目を覚ます。まわりを見渡した。
さっき入ってきた宿屋のお風呂だった。
はあ...。やっぱり夢じゃないかぁ。
天井を見上げる。
家族は今頃どうしてるかな...。
お風呂でさっぱりして部屋にもどってきた。
疲れてるのですぐベットに横になる。
「これからどうしようかなー」
勇者みたいに使命があるわけじゃないしなあ。でも召喚された勇者も大変だ。
勝手に召喚されて魔王討伐なんて悲惨すぎる。
まあ私には応援しかできない。
勇者様頑張って。
ふとニコニコしたミリアーヌさんを思い出す。
よく考えたら私も十分悲惨だ。
暇で面白そうだからやっちゃいました♪
みたいなかんじで娯楽目的で連れてこられた。
思い出したらイライラしてきた..。
「決めた。私はあの駄女神が退屈するぐらい平和に自由にこの世界を楽しもう。」
明日はギルドと買い物に行こうかな。
ほしい物もいっぱいあるしね。
部屋の明かりを消して目をつぶる。
今日はぐっすり寝れそうだぁ。
おやすみなさい。
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