パパラッチ・ハートキャッチ
ピーピング・トムの慟哭
ダメだ。今回も撮れなかった。どれもこれも不自然なほどに、肝心な箇所が歪んだようにピンボケして映っていない。
未だかつてこんなことはなかった。この神の目を持ってすれば、どんなに固く守られてきた純潔であっても捉えられない一枚はなかった。
それを、欲望に飢えてヨダレを流す男たちに振る舞い、崇められる。
そんな瞬間こそこの自分が特別であることをありありと実感できたものを。
その自分がなぜ、こんな歪んだ写真しか取れないのか。
なぜだ。なぜそのスカートの中身を映させない……!!
なぜ最も無防備な着替えの瞬間にフレームから出ていく……!!
おのれ……
許すまじ、
あの二人だ。あの二人が転校してきた日から、全てが狂った。
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