第4話 どうやって闘うのか 

  携帯から声が聴こえる

『ミーを仮想敵と思いな』

『仮想敵っつッたて…おめえー』


(―居ねえじゃん!!!!―)もう一度辺りを見回す。

 

(―やっぱ居ねえし―)


『コッチからはユーは丸わかりだよ。ハハッ!ソコじゃあないよ。おっかし♪

さぁ、見つけてみない事には触れることも

夢のまた夢』


 ここはウチの宿泊ホテルに設えられてる選手用地下トレーニングルーム。

辺り1面遮蔽物のVR空間に設定してある。

VRと言っても実際の空間より、奥域は

五感を錯覚させることにより、現実の

フィールドと遜色ない。

つまり、奥域だけではなく【高さ】や【深さ】まで際限なく有しているのだ。

辺りはコテージが散らばる西武地方。

いかにもな場所を選んできやがる。

ウチへのリベンジも織りこまれている気がした。おまけ程度に時計塔や、骨組みがむき出しの鉄塔も見える。

 

 『ユーは敵の姿を探す闘いははじめての経験だろう♪銃火器同士だと闘いはココから始まるんだよ』


ピシュッ!! ペイント弾が背中に付着する。

『コレでユーは一回死んだ。さあ後何回死ぬか楽しみになってきた♪五感を総動員してミーと闘うんだよ』








 




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