第39話 話題
ごめんなさい。すごい短いです……。
━━━━━━━━━━━━━━━
俺達はギルドを出て依頼をこなす前に雨宿り亭に向かった。
退院した事を報告する為と部屋が空いてるかどうか聞くためだ。宿のドアを開けるといつも通りリラちゃんが受付をしていた。
「いらっしゃいま……って、ナルミさん!?」
「ああ、無事退院したよ」
「もう!心配したんですよ!!ナルミさんが帰ってこなかった日は口には出してなかったですけどお父さんもお母さんも少し元気なかったんですから!」
「ご、ごめん。謝るから落ち着いて」
どうやら俺は予想以上に心配してもらっていたらしい。
そのことに嬉しく思いながらリラちゃんを落ち着かせる。
「こほん、まあ無事だったならよかったです。ここに来たってことは宿のことですよね?お客さんが満員になることはなかったので取っておいてますよ!」
「おお、ありがとうリラちゃん!」
ギルドから俺の安否の知らせが届いていたたそのままにしてくれたらしい。
「あ、その間の料金って……」
「ん?まあ無くてもいいですけど……そうですね、夕食に一番高いメニューを二人とも頼んでくれたらそれでいいですよ!」
「あはは、わかったよ」
確か一番高い奴はいい値段してた気がするけど……まあいいか。
「ってナルミさんと一緒にいるってことはもしかしてレンゲちゃん?」
「……うん」
認識阻害と無口が相まって存在感が薄くなってるレンゲに気が付いたリラちゃんが顔を隠してないレンゲに驚きながら話しかける。
「へ~、レンゲちゃんってこんなにかわいかったんですね!ちょこんって生えた角もかわいいですね!」
「……む、かわいいじゃない。かっこいい」
「え~?かわいいじゃないです!」
「……むぅ」
レンゲは謎のこだわりでリラちゃんに訂正を求めるが、リラちゃんはかわいいと言い続ける。どちらかというと俺もかわいい派だ。
レンゲは不満そうにするが少し顔が赤いので満更ではないのかも?
「まあまあ、そこらへんにして。今から依頼受けてくるから夕食に一番高い奴お願いね?」
「はい!了解しましたー!いってらっしゃいませ!」
俺とレンゲは宿を後にして門に向かった。
「あ、門番さん!お久しぶり?です!」
「む?ああ、君か。どうやらよからぬ者たちに襲われたと聞いたが大丈夫だったか?」
「ええなんとか。でも、レンゲがいたから何とかなりましたけど俺じゃ歯が立たなくて……。実力不足を痛感して討伐依頼を受けてきたばっかりなんです」
「ふむ、強くなろうと思う気持ちは大切だが無理はするなよ。命があってこそだからな」
「はい、一応これでも理解してます」
門番さんは俺の行動を危なっかしく思ったのか忠告してくれる。
確かにチートを持ってて、魔物討伐もできたからって少し慢心していたかもしれない。
俺は門番さんの言葉を聞いて気合を入れなおす。
門番さんはそんな俺を横目にレンゲに話しかける。
「ふむ、君はレンゲといったな……君はナルミ君の話からするとある程度の力を持っているようだね」
「……うん。鬼人族の剣技を一通りと魔術を」
「なるほど。……まあ、彼はなんとなく危なっかしいからな、君が見ててやってくれ。」
「……言われなくとも」
「ん?二人で何を話してるんですか?」
「ふむ、いや何でもない。少し世間話をしただけだ。さあ、ここに長居するのは他の人に迷惑だから早く行きなさい」
「わかりました。……なあレンゲ、何の話してたの?」
「……人生とは何か」
「想像以上に深い!?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます