第2話 転生


「……うーん、うっ、いつつ、頭が痛てぇ……あれ?女神様?」

「ん?起きた?おつかれ〜」


 女神様の顔が目の前にある。そしてこの頭の痛みも忘れるぐらい極上の柔らかい頭の下にあるのは……。


「な、なんでぼ、僕は女神様に膝枕してもらってるんですか? もしかしてここ、天国ですか?」

「あ〜、そうだね。どっちかと言うと、天国と地獄の狭間かな。てゆーか、なんで一人称僕?」


 なるほど、神界ってやつですねわかります。


「それよりお疲れ様、無事能力と知識の付与は無事成功したよ」

「本当ですか?あんまり変わらないような……」


 さっきから、頭と胸あたりと……全身が痛いだけだ。手足がないので他の部分の痛みが手なのか足なのかわからなかった。


「多分、肉体が出来たら実感するでしょ。後のお楽しみってやつさ」


 まあ、女神様がそう言うならそうなのだろう。


「あっ、そういえば、なんでめちゃくちゃ痛いの教えてくれなかったんですか?」


 俺はジト目でそう言った。


「あ〜、あれはその〜……、痛いの教えたら拒絶して変なことになるかもしれないからね〜?」


 ……嘘だな、女神泳いでる。きっと、直前まで忘れてたな。


「ぐぬぬ、そんなこと言うなら膝枕辞めるからな!」

「っ!そうですね!女神様の言う通りです!」


 この頭の下にある、『楽園』を手放すのは惜しい、惜しすぎる。


「たく、その通り。女神は絶対なんだから、私の言うことを肯定していればいいの。そうすれば女神の加護が受けるれるんだよ」

「イエス・マイ・マム!」

「シバくぞ」


 その言葉のどこまでが本当かは分からないが、神のご加護ひざまくらが貰えるならいくらでも肯定しよう。


「さて、そろそろ私のお願いの内容を聞いてもらおう。覚悟はいいかい?」

「はい!」


 死ぬほどつらい目に合ったけど、正真正銘チート能力を貰ったんだ。ここまで来て「やっぱ嫌です」なんて言ったら、本当に殺されても文句言えない。まあ、もう死んでいるが。


「私のお願いの内容は……」

「内容は?」

「……ズバリ!魔王討伐だ!」

「ですよね~」


 予想通り魔王討伐だった。まあ、さっきの話を聞けばそうでないとむしろ可笑しいが。


「まあ普通に予想できるよね。さっきも言った通り、勇者ってのは神にとって不都合なものを消すために生み出される。基本的に魔王の事ね。まあ、本来勇者はその世界の住民を勇者にするから、君のことを大々的に勇者として送ることはないから安心してね」

「よかった。正義のヒーローとか柄じゃなんですし、教会みたいなところに償還で増させられるのかと思いました」


 神様のお願いなんてそんなもんだろうと思ってました。むしろこれより大きいことなら神の力使うでしょうね。


「それもありだけど、大抵目立つのが嫌いって友達の神が言ってたから辞めといた」

「その神様には感謝しかないです」


 もしかして女神様に日本人が流行ってることを教えて神様だろうか?そうだとしたらもう神様に足を向けて寝られないっすわ。神様がどっちにいるかわからないけども。


「事前情報として言っておくと、魔王ってのは人を滅ぼすために生まれた存在。中にはイレギュラーがいるけど、今回はむしろイレギュラーに稀な残虐性。人を滅ぼす為ではなく、合法的に意思のある生き物を殺すことに快楽を見出したマジモンのくそ魔王。魔族の国にも法律というか、決まり事はあるからねぇ」

「ま、マジすか」


 マジでやばい子来ちゃいました。

 魔王が残虐なのは当たり前だろうけど、それでも残虐って言うくらいならもっとなんだろう。イレギュラーも居るってことは、もしかしたら優しい魔王もいたのかもしれない。

 でもまあ、それだと邪神の目的とは反するから直ぐに消されたりするのかも?


「それに魔王だから普通に強い。あえて弱点を言うなら人間を快楽のための道具程度にしか見てないとこだね」


 なるほど、人間を舐めきっていると。


「それに君の能力は少し特別だから魔法特化型に対してはそれこそ無敵だけど、物理特化型には効きにくい。そこを考慮して戦ってね」

「……はい」


 確かにそうだ。チート貰って浮かれてたけど最強じゃない。そこをどう補うかが俺の手腕にかかってるのか。


「あ、そうそう。一応ステータスは隠蔽しておくけど、あんたが転生者であることとか、勇者とか神の使いとかのことを周りにバレたらダメとかそういうのないから君の判断で決めなよ」

「わかりました」


 特にバレても罰はないのか。ときどきそういうのがあるタイプの話があるから少し心配した。


「まあとにかく、負けて捕まったらタダでは済まないから気をつけてね?」

「はい、女神様のためにも自分のためにも達成してみせます!」


 よし!気合十分!夢に見たチート無双!絶対に異世界を楽しみきってやる!


「うむ!その意気!これも何となくわかってるだろうけど、魔王を倒すには魔王の側近の四天王達がいるから、それを先に倒すんだぞ!」

「了解です!」

「じゃあ行ってこい!『転生』!の御加護があらんことを!あ、手紙も一緒に送っとくね〜!」


 そして、俺の意識は遠のいて行った。


 ……………………………………………………


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