第14話 はたしてこれはどうなのか?
「それじゃあ、ステータス画面を開きますね」
そう言ってからステータス画面を開く。
『ステータス
名前 :ログナ
種族 :吸血竜
種族値:1/100
職業 :なし
種族特性
・始祖の系譜
・龍の炉心
・真祖(吸血鬼)の血脈
スキル
『夜目』 効果・暗い場所や夜において視界の明度を補正する。
一定以上の暗さで任意発動。
装備
武器:なし
頭 :なし
上体:ぼろぼろの漆黒のドレス
ぼろぼろの肌着
下体:ぼろぼろの肌着
足 :壊れた深紅のハイヒール
特殊装備
角 :なし
尻尾:なし
翼 :なし
所持金:0G(ゴルド) 』
「これが私の現在のステータスですね。種族は吸血竜で種族特性が3つあるくらいですね」
・吸血竜か………正直に言うとなんか微妙だな
・種族特性以外は俺らとほとんど変わらないんだな
・あれ? スタート時って所持金0Gだっけ?
・龍の炉心とかいう、絶対なんかあるワードよ
コメント欄では様々な感想が流れている。
いくつか気になるコメントがあったが、それよりも先に補足を入れておく。
「種族特性なんですけど、実は詳細については全くわからないんですよね」
装備は説明欄が出てくるんだけど、種族特性はそれが出てこないから詳細についてはわからない。
ゲーム自体そこまでやったことが無くても、普通は説明欄があるものだと思う。
それにキャラクリの時のお姉さんの話だとステータスで確認できるっていう話だったんだけど。
「これが運営が意図的にそうしてるのかは初期地点バグのせいで、どっちでもあり得るよなーって、思っちゃうんですよね」
・あー、ろぐなちゃんもやっちゃってたかぁ
・ゲーム開始後のログインで確認しないと次のログインから確認できない孔明の罠
・これまずいんじゃねぇの?
・ろぐなちゃん、その、お姉さんの胸で泣いていいよ?
なん…………だと!?
ゲーム開始後のログインでってことはつまり初回のログイン時ってことだよね?
その時の私は…………ステータス画面は開いてたはず。
でも、周りの方が気になって詳細までは見てなかった。
つまりは自分の判断ミス。
いや、それにしたってっこれはちょっとなんというか説明不足な運営も悪いと思うけど。
「私以外の見てなかった人はどうしたんですか?」
・通常種族は人数がそもそも多いから、見れる奴から教えてもらった
・ろぐなちゃんのテンパり顔でご飯が美味い………じゃなかった可哀そう
・可哀そうは可愛い、可愛いは正義、つまりろぐなちゃんは………
・上位種族もそこそこ人数居るからなんとかなった
そうか、通常種族は言わずもなが上位種族だってそこそこ人数は居るから他の見たひとから教えてもらえばいいのか。
じゃあ、私の場合はどうだろうか?
「キャラクリの時に超越種族は、有体に言えば専用種族みたいなものって聞いてるんですよね。なので同じ種族の他の人に聞くっていうのは現実的ではなさそうですね」
つまるところ打つ手なし。
まあ、ちゃんと確認してなかった私の自業自得なんだけれどね。
そうなると次にやることは………
「まあ、今そのことについて悩んだところでどうにもならないと思うので、次の予定に移りたいと思います。次は外の様子の確認なんですけど、私もまだ外を見てないのでちょっとワクワクしてます」
・気持ちの切り替えが早いのか、意外と雑な性格なだけなのかww
・うきうきろぐなちゃん、かわゆす
・前は山だったけど今回はどうなるかね?
・そろそろ、ろぐなちゃんを映してくれ
コメント欄をちらりと見ると、外の様子が気になってたりそろそろ私を映して欲しいというのが多かった。
洞窟を出たらカメラの視点を変更しようと脳の片隅に留めつつ、外へと繋がる道へと歩き出す。
「それでは、外に行ってみましょう!」
はたして、外はどんな感じなんだろうね?
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