第13話 改めて、ゲームスタート
気が付いたら朝だった。
まり姉はベッドには居ないから、仕事に向かう準備中かすでに家を出たのだろう。
配信の開始まで時間はかなりあるが二度寝すると起きれない可能性もあるため、朝食を食べるためにキッチンへと向かった。
~~~
朝食を食べたのちCIOへとログインし、配信の準備を始める。
見た限りはバグ座標の棺桶洞窟と同じだが、運営からの通知によればちゃんと直っているらしい。つまりは洞窟の外が昨日までとは違う場所になっているんだろうね。
「今日は洞窟内で配信始めるから、カメラは私の視点の方に設定しといて…………」
よし、準備は全部終わったかな。
時間は…………うん、ちょうどよく配信開始予定の時間だね。
配信開始のボタンを押してっと。
「みんな、オミニスフィニス~? 『ログナの実況配信チャンネル』へようこそ!」
・お、はじまた
・元気でーす!!
・きゃー、ろぐなちゃーん!!!!!!
・ログナちゃんも元気そうでなにより
うん、皆さんちゃんと反応してくれてるね。
・あれ、ろぐなちゃん映ってないの俺だけ?
・ろぐなちゃん、どこー??
・まさかの、主役が見えない配信www
・洞窟内で明るく見えてるということは…………はっ!?
「今日はですね、洞窟内からスタートということでカメラを私の視点にしているんですよね。じゃないと、暗くて何も見えませんから」
・やはりか
・なるほ、把握
・そゆことかー
・私達のことを考えてくれるなんて良い子過ぎない!?!?
納得するコメントに交じって、ちらほら視聴者への配慮を褒めるコメントがあるけど、これくらいは当然のことだと思うんだけど違うのかな?
「観てくれる人のことを考えて配信するのは当然のことだと思ってたんですけど、普通はそうでもなんですかね?」
・そういう考えの人は多くはないねぇ
・俺たちは見せて貰っている立場だからなぁ
・合わないなら見なきゃ良いだけだしね
・配信する側に合わせる、が基本
「そうなんですか。でも、できれば私は多くの人に楽しんで観てもらいたいので、このままのスタイルで行こうと思います」
・ろぐなちゃんの好きなようにしたらええんやで
・そうそう
・滲み出る人の好さ
・だからわたしはろぐなちゃん推し
・それで今日は何をするんだい?
「えっと今日はですね、迷ったんですけど私の種族に関する情報の公開と、外の様子を調べようかなと思ってます」
・種族情報を公開!?
・竜人っぽいけど違ったのか?
・ほんとに公開しちゃって大丈夫?
・どんな輩が出てくるかわからんから辞めた方がいいような…………
コメント欄では私を心配してくれる人が多く嬉しくなるが、いちおう公開することにした理由を言っておく。
「公開することに決めた理由はちゃんとあるんですよ。先に情報を公開することであとから難癖をつけられた時に、対処しやすくするためなんですよね」
先に公開しとけば、ズルだのチートだの言われても
「それが出来ることは最初から公開していた。にも関わらず、そのことを知らなかったのはそちらの情報収集能力が低かったからだ」と言い返すことが出来る。
・たしかにそれはそうかもだけど………
・俺はろぐなちゃんが考えて決めたならそれでいいと思う
・わたしもそう思うな
・そうね、ろぐなちゃんの意志を尊重するわ
「みなさんありがとうございます。それでは早速ですが、私のステータス画面を開きますね?」
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