第23話
(これ、私じゃなかったら死んでたんじゃないの? いやでも私が単独で倒せたんだから、他のシルバー級でも群れてれば負けないか……? いやいや、だからってこんなのと連戦なんかしたらいつものシフトじゃスタミナ保たないって……!)
「さっすがイルフェさん! こんな強そうなシマモノも倒しちゃうなんてすごいです!」
「ま、まぁね! 当然でしょ、今はシルバー級だけど、実力だけならほとんどゴールド級と変わらないんだから」
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【TIPS】
◆妖精族の亜人
肌は白く、概ね金髪、線の細い、耳の尖った亜人種。生まれつき高い魔力が体を鍛えてもほとんど劣化しないため、先天的に一流の魔法戦士となる素質を持つ選ばれた種族。
しかし数が少なく、また争いを好まない性質から、歴史の中で繰り返されてきた勢力争いにおいては他の種族に負け続けており、種族間の差別感情が昔と比較して随分少なくなったと言える現代でさえ、影で悲惨な運命を辿る者も少なくないという。
◆亜人種
人間至上主義の時代に生まれた差別用語。もう少し時代が進めば他の言葉に差し替えられるだろう。言葉狩りにどの程度の意味があるかなど、当事者たちの知ったことではないのだが。
元々、この世界には亜人種の方が人間よりも先に存在していた。
彼らが世代を重ねるにつれて本来の種族の特徴を徐々に喪失し、『ただヒトの形をしたもの』に成り果てたのが人間である。
古き種族の特徴を持つ者を「進化に取り残された原始人」と揶揄する人間と、人間のことを「在るべき力を失った出来損ない」と見下した亜人。それは誰が計画したのでもなく。争いは、起こるべくして起こってしまったのだ。
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