2ページ目 中央寺補夢羅

 2月20日

「はぁ〜」

 今日1日何もいい事なかった。それだけなら許せるが、車に敷かれそうになったり不良にからまれそうになったり……

「まぁ……人生そんなもんだよね」


 俺の名前は中央寺補夢羅ちゅうおうじほむら、いわゆる楽天家だ。

 今は学校からの帰る途中。部活が終わり帰る時間は驚異の8時、他の人から見るとそんなに凄く無いかも知れないが、俺にとってはヤバイのだ。

 人気のない道……。

「おかしい……」


 疑問には思っていたけど……道間違えたのかな?


「——すぐに引き返そう」

 いつもならとっくに家に着いている時間だろう。だが目的地に着くことはない、それどころか…。


「ここ、さっき通った場所な気がする」

 

 明らかにおかしいなことが起こっている。


「はぁ〜どうすればいいんだ!」

(お腹すいた....)

 足取りが重い、めんどくさくなってきた。


「4回目だ、この道通っ」


 突然の頭痛が男を襲う

「がっ..痛い痛い痛いぃぃぃ」

 地面に膝をつく。額がおちる。意識が消えた。


 ピピピッ!


「……モルモットを捕獲しました——ボス」


 暗い暗い真夜中で、ただ一人の不気味な男の声が響いていた……。


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