第7話 時限爆弾のようなもの?
手紙をライオネルに送って数日間はめんどくさい連中の相手をさせられていたアンシャンテは地味にストレスが溜まってきてはいたが、時限爆弾のようにそろそろ取引停止をした各家がさわぎだすころだろう。
どういう対応をするかによっては永久的に取引停止にするつもりだが、基本的には今後の学生生活が楽しめるのならばそれでいいのだったりする。
それでも身分が~とか言い出したらその時点でOUT!
正直言って貴族制度のない世界の記憶があるので親の七光りで偉そうにするやつは嫌いではある。
既にチートフル活用とは言え自力で稼いでいる私にとって身分がとかなんの魅力もない上に考え無しの馬鹿は救いようのないヤツ扱いになっても仕方が無いと思うし。
そんな事をた、考えながらさらに数日してついに取引停止なった家から早馬が来たらしく血相を変えて突っかかってきたヤツがいた。
「ウェルズ!我が家に君の所の商品を卸さないとはどういう事だ!」
父が元々代官として属していた街の辺境伯の次男坊で、独立領地として認められた我が領を自分の家のものだったのだから融通してもっと商品を寄越せ!なんなら作り方や工場をそのまま領地ごと返却しろとまで言っている大バカ野郎だったりする。
ちなみに我が家が領地を貰う際にもっと大きな街の領主って話もあったんだけど、既に工場もあったしそこでの雇用している人達のこともあったから移動したくなくて大きな街の方を辺境伯家にその代わり代官をしていた街とその周辺の農村を2つ、街の裏の森を含めてウェルズ男爵領として認めてもらったので辺境伯家は損はしていないむしろ、税収は大きな街の方が多いくらいだから得をしている事になる。
「おい!無視をするなんて無礼だぞ!」
あーもーー!
「貴方様のそのような態度が取引停止の理由かもしれないとかは考えたりなさらなかったのですか?」
思わず呆れた態度をとってしまうが、この場合はコレでいい。貴族社会なんてタヌキとキツネの化かし合いなのだから子供でもそれくらいは知っておくべきなのに権力を振りかざすことしか出来ないのなら親の教育の賜物なのだろうから取引停止で正解だ。
「な、なんだと!?所詮我が領からお情けで独立させてやった男爵家風情が由緒ある辺境伯家に楯突くことが間違いなのだからな!」
ふんぞり返ってゴマすり子分を両脇に携えているのはどこに行っても同じなのか?と思わず思ってしまったこともある(笑)
「とにかく、取引停止は決定事項だと思いますので私では対応しかねますので、今日はお引き取り下さいませんか?」
いちいちこんなバカを相手していたら、この後も来るだろう人々を全て相手は仕切れないだろうし、さっさとのんびり学生生活をすごしたいので
アンシャンテはこっそりため息をついてその場をさることしか出来なかった。
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