第2切「元ヤンの女の子」
「どうか
扉を開けたことにより、新聞屋は部屋の前まで来て、2度目のインターフォンで私は部屋の玄関で
「だからとらねっつってんだろ?」
「お願いしますよ~。今ならこの猫カレンダーも付けますから~。」
「っ!…ざけんな!」
正直、猫カレンダーは欲しかった。
ピンポーン…
「おい!人来たから帰れ。」
そう言うと、新聞屋はしぶしぶ帰った。
そして、1人になった
「ピザのお届けに参りました…」
「おー、今開けっから。」
「ピザのお届けに参りました…」
「分かったから上がってこい。」
「ピザのお届けに参りました…」
「チッ……もう切っかんな、さっさと中入んねーとカギ閉まんぞ。」
ピンポーン…
インターフォンが鳴った。
部屋の扉を開けると、そこにはピザ屋の姿はなかった。
ピンポーン…
またインターフォンが鳴った。
(そういや、この音は下の音だな。)
このマンションのインターフォンは、下と部屋で違う音だった。
「あのクソピザ屋、まだ下に居やがんのか…」
「ピザのお届けに参りました…」
「チッ……ウダウダやってねぇでさっさと来い。」
「ピザのお届けに参りました…」
「ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…」
ドアフォンの向こうの奴は同じことをずっと繰り返していた。
我慢ができなくなった
「クソ!逃げやがった…ん?」
そこにはピザ屋の姿はなく、あの新聞屋の物と思われる荷物が散乱していた。
(……捨ててあるっぽいし、良いよな。……拾いに来たら返しゃいいし。)
キンコーン…
部屋に着くなり、インターフォンが鳴った。
「ピザのお届けに参りました…」
「なっ!」
「ピザのお届けに参りました…」
(コイツ…マジで頭イカれてんじゃねぇのか?)
「ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…」
「ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…」
「うるせェ黙れッ!」
怒鳴りながら
しかし、直後…
キンコーン…
(クソ!)
キンコーン…
(うるせェ!)
キンコーン…
(!!!!!)
連続3度目、累計4度目のインターフォンの音で
(この音はそこだ…)
キンコーンという鐘の様な音は、部屋のインターフォンの音だった。
しかし、ある異常に気づいた
キンコーン…
(んだよコレ!やめろよ!)
キンコーン…
(イヤ!)
キンコーン…
(イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!)
キンコーン…
「ピザのお届けに参りました…」
「ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…」
「ひいッ!いやぁァァァっ!」
思わず悲鳴上げていた。
「ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届けに参りました…ピザのお届…………」
「……………終わったの?」
突如、その声が止み、
すると、問い掛けに答えるように再びそれは始まった。
「ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りましたピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!ピザのお届けに参りました!」
「もうやめてッ!!!もう2度とピザは頼まないから許してッ!!!」
「ピザ………………………………」
最後はピザまで言って声は止んだ。
ピンポーン…
「ひいッ!!!」
ピンポーン…
「……あれ?……この音……」
ピンポーンという電子音は下のインターフォンの音だった。
「は……はい…」
「お待たせしました。ご注文のピザのお届けに参りました。」
相手は、頼んだピザ屋の配達員だった。
その後、ピザを喰いながらさっきのことを思い出さないようにしているときだった。
テントーン…
LI○Eが来たので、
302号さん、またのご利用をお待ちしております。
次こそ、必ず弊社のおいしいピザをお届け致します。
よく見るとそれは、全く知らない奴からのメッセージだった。
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