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「カイル、愛し子について知ってること全部教えて。」
『あい分かった。それでは我がなぜカナデを神の愛し子言う結論に至ったことから話そう。』
カイルは奏の正面に座った。そして、ゆっくりと話し始めた。
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『我は人間の感覚で長い時間をこの森で過ごしていた。この森は人間があまり近づかないすみやすい森だ。我はここで森の管理者のようなことをして過ごしていた。
そんな時、森の中で急に大きな魔力の歪みを感じた。様子を見に行ってみると、そこにカナデ、お主がいた。カナデの魔力は膨大でとても澄んでいて気持ちがよかった。それと同時に、人ならざる者の力をわずかに感じた。カナデの話を聞いて、我はカナデが神の愛し子だと確信したのだ。
神の愛し子とはその名の通り神に愛されている者のことを言う。歴代の愛し子はいずれも、この世界の者ではなかった。必ず別の世界から来た者なのだ。そして皆、黒目黒髪で膨大な魔力を持ち類まれなる知識で国を繁栄に導いたと聞く。
愛し子は同時に2人以上現れない。これはどういう意味か分かるか?』
カイルに問われ、考えた。
カイルの話をまとめると、愛し子は膨大な魔力と知識を持っていて国を繁栄させるってことだよね。そして愛し子は2人以上現れないってことは、必ず世界に存在する愛し子は1人ってことになるよね。・・・・ん?ちょっと待てよ。愛し子はたった1人で国を繁栄させる力がある。そして愛し子は2人以上存在しない。じゃあ愛し子がいる国は・・・・
「愛し子がいればどんなに弱い国でも最強になれる・・・・・・・。」
『経済的にも軍事的にも、な。愛し子にはそれだけの力がある。そしてお主はその力を持っている。』
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