死んだはずのあの日。
僕の今ある時代は少し変わった世の中だ。
そして今日僕、江川亮太は死んだ。
事故にあった。
子供をかばって自分がトラックにひかれて死んだ。
しかし...
「ん...!?ここは!?」
すると僕は死んだはずなのに普通に家で寝ていた。
「あれっ俺死んだんじゃなかったっけ?」
僕は彼女がいて、彼女の名前は結花だ。
「さっそく電話してみよう。」
しかし電話するが繋がらない。
だから僕は彼女のもとに直接かけつけた。
すると鍵が開いていてそこには彼女の死体があった。
そして警察の方が来て務所まで連れて行かれた。
「あなたは本当に彼女を殺してないんですね?」
「はい。絶対にしていません。」
いろいろ聞かれたがでももう家まで送ってもらい自分も謎のまま今日が終わった。
ジリジリジリジリ!!
「あーこんな時間か。」
偶然今日は仕事が休みだった。
とにかくなぜ僕が生きていて彼女が死んでいるのかを知りたかった。
しかし今になって思い出し、彼女は精神の病だった。
だからその担当医の名前も彼女の部屋から見つけ出してその担当医のところまでかけていった。
そして担当医と話す機会がやってきた。
「今日はどうしたのですか?」
「どうしたのですかじゃないですよ!俺は結花の彼氏で...」
「とうとう来たんだね。早くに。」
「なにか知ってますよね?」
「...」
先生は黙ったままだった。
「知っていますか?僕が死んだ日。」
「知っています。」
「じゃあなんで僕が生きていて彼女が死んでるんですか!?」
「それはね...彼女は君が子供をかばって死んだ事を聞いて凄く泣いていたんだ。凄く落ち込んでいた。そして、彼女からこんな事を言われたんです。」
「それは...!?なんなんですか!?」
「彼が生きないのなら私は死ぬ。の一言だった。」
そして先生はこれには猛反対したらしい。そして、とうとう彼女は自殺行為をやってしまったらしい。救急車が来て助けようとするがもう彼女の意識が無くなる前、そのお医者さんに彼女が一言言ったらしい。
「私の体を彼のまだある遺体に移植して下さい。そして私の遺体は私の部屋にお願いします。」
「そして君の体に一部を移植し、彼女は死んだのです。」
「後からなぜ彼女が遺体を部屋にと言ったのかわかりました。たぶん君に最後まで見ていて欲しかった。君の心で生き続けているんだと言う強い意志の現れだったのだと思います。」
「そ...そんな...」
そして僕は大声で泣いた。
先生も泣いてた。
そして最後に先生がいつも僕のことばかり彼女が話していたと言っていた。
一切悪口も言わず、優しい顔を病気の中いつもしていたらしい。
彼女の分も僕は生きないとと思い彼女の形見をとりに行った。
すると日記があった。
そして見てみると、
「今日も亮くんとランチに行った。凄く楽しかった。誕生日の事覚えててくれてた。亮くんありがとう。サプライズでもらった花を大事にするね。」
そしてベッドの隣を見るとピンク色のあの時サプライズで渡した花があった。
その花は1本も枯れていなかった。
日記をまだ見るが彼女は僕のあげたもの全てを大切に保管していた。
こんないい子がなんで...精神の病になり、僕なんかを...
そして最後のページを見る。
「私は私よりも亮くんに生き続けて欲しい。亮くんまで病気になりませんように。私はそれだけ亮くんを愛しています。」
それが彼女が書いた最後の日記の1ページだった。
死んだはずのあの日。 終
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