第12話 魂の洗濯

「魂を洗いたいのですが」

 洗濯屋は、は?という顔をして客の男を睨みつけた。でも、昼下がりの暇な時間だから付き合ってもいいかな、と思った。「確かに汚れてますね、魂。漂白します?」「お願いします」洗濯屋の女は真顔で訊いた。「で、魂とやらは何処に?」

#140字小説

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