第5話 中古で購入した家の奥に潜む謎の人形

僕の名前は、大崎 昇30歳。身長は170センチメートル、体重50キログラム。

髪型はスポーツ刈りで顔は自分で言うのも照れ臭いがイケメン。体形は普通だ。

僕は3年前に結婚して今では妻 百合子30歳と年長の娘 桃子と小学3年の娘 明美の4人で賃貸マンション木葉603号室で仮住まいをしてた。

妻 百合子は身長168センチメートル、体重40キログラム。

髪型はロングヘアーで顔は美人。体形は細めかな?

年長の娘 桃子は身長110センチメートル、体重19キログラム。

髪型はロングヘアーの三つ編みで顔は天使のようにかわいい。体形は普通だ。

小学3年の娘 明美は身長135センチメートル、体重31キログラム。

髪型はロングヘアーのポニーテールで顔は凄くかわいい。体形は普通だ。

賃貸マンション木葉は10階建てのマンションであるがエベレーターが3つある。

僕達大崎家が住んでる603号室は部屋が2つある。

明美は自分の部屋が欲しかったので一応明美専用の部屋を確保できたが問題はまだ幼い桃子だ。桃子がある程度大きくなると1人部屋を欲しがるに違いないと思った僕は思い切って家を購入する事にした。僕の手取り収入は月50万円から80万円ほど。

僕の収入から家賃6万円、光熱費が3万円、食費は5万円、教育費が16万2千円。

合計30万2千円が僕達の生活にかかる費用だ。

僕は駅前の株式会社 フォールで会計の仕事をしてる。

朝7時に出勤してマンションへ帰るのは夜の21時になる。

毎日朝早くから夜遅くまで働くのは過酷なもの。仕事休みは土日祭日だ。

仕事休みの日2人の娘と一緒に海へ出かけた。

僕の車は電気自動車で電気スタンドで充電すればどこまででも走れる。

最近電気スタンドが街中で増えてるがまだまだ普及しきれてないのが現状だ。

海から帰る途中売り出し中の真新しそうな家を発見した。

広告によると販売価格は土地込みで2500万円。

真新しそうな家は築30年の3階建て、意外と古い。

一回大掛かりなリフォームしたのだろう。

マンションへ帰った僕は問題の家の購入について話し合った。

僕「海から帰る途中で見つけちゃったんだ。」

百合子「え、この家を買うつもりなの。パット見たら新築かと思ったけどそうじゃないみたいね。」明美「この家どんな家か見てみたいな。」

桃子「私も見てみたい。」僕「そしたら次の休みにみんなで見に行こうか。」

明美と桃子「ばんざーい。」僕はさっそく氷玉不動産に相談してみた。

氷玉不動産によると今回僕が見つけた真新しそうな家は今年の8月に大掛かりなリフォームをしたばかりだという。部屋数が10個あるというのだからびっくりだ。

土曜日僕達大崎家はあの真新しそうな中古の家へ見学しに行った。

この日案内してくれたのは氷玉不動産の有馬さんだ。

有馬「着きました、ここですね。」百合子「ここが2500万円の家なの。」

明美「凄く大きいよこの家。」桃子「早く入ろうよ。」

百合子「もう少し待ってね。パパが不動産屋の人と話し合ってるから。」

有馬「さっそく中へ入ってみましょうか。」

僕達大崎家は築30年の3階建ての中古の家の中へ入ってみた。

中は凄く広々してて2人の娘が少々はしゃいでも問題なさそうだ。

各部屋もかなりの広さだ、僕はこの家は掘り出し物だと思って買う事を決意した。

2人の娘もこの3階建ての中古の家を気に入ったようだ。

百合子「本当に大きな買い物をしたね。」僕「僕も納得だよ。」

僕は口座に3000万円ほどの預貯金があったので余裕で中古の家を買う事ができた。

1週間後僕達大崎家は家賃を引き払って、買ったばかりの中古の家へ引越しした。

僕達大崎家の荷物は意外と少なかったとこの家に引っ越しして気づいた。

百合子「畑もついてるし、あそこに物置まであるじゃない。」

僕「あれは物置じゃなくてガレージだと聞いたよ。」

百合子「あんなところに何故ガレージを作ったのかしら?」

僕も不思議に思った。何故奥の方にガレージがあるのか。

更に奥へ行くと今度は井戸があった。井戸には転落防止柵が施されていた。

井戸の中には透明度の高い透き通ってる水がたっぷり湧き出てた。

明美「この井戸の水すごくきれいね。」百合子「この水飲めるの?」

僕「不動産屋は飲む時は1回加熱してから飲んでほしいと言ってたな。」

水などは困らないが他の光熱費がどれくらいかかるかが気になった。

氷玉不動産によると屋根に太陽光発電システムがあるため電気代は実質0円らしいが。屋上へあがって確認したら屋根一面がソーラーパネルで覆い尽くされていた。

これなら電気代はほぼ0円で済む。

ふと横を見ると気になる物体が、それは風力発電システム。

僕「この家風力発電までもあるのか。凄い家だな。」

百合子「この家なら水道代と電気代はほとんど気にしなくてもいいね。」

明美「私もこの家でよかったと思ってるよパパ。」

桃子「私もこの家がいいな。」僕「2人ともよほど気に入ったのかな。」

百合子「私もこの家凄く気に入ってるわ。」思い切って買ったかいはあった。

屋上の見晴らしはとてもいいし心地よい風が吹き抜ける。

僕が今回越してきた家は高台にあるため津波や洪水の心配はなさそうだ。

明美「パパ、この家いっぱいお部屋があるね。」

僕「だろう、明美はどの部屋がいいか決まったか?」

明美「えーと3階の南側の部屋がいいな。」

桃子「私はお姉ちゃんの隣の部屋がいいな。」僕「よし、決まりだ。」

僕達大崎家はこの家へ越した事で何不自由なく生活できるようになった。

ある日長女の明美が地下室の入り口をみつけた。

明美「パパ、ママこんなところにドアがあるよ。」僕「本当だ。」

百合子「え、こんなところに何故ドアがあるの?」

僕が問題のドアを開ける問題とドアの向こうに地下へと続く階段が。

僕「明美、桃子、パパが地下室の様子を見てくるからここで待っててね。」

明美「中へ入っても大丈夫なの?」桃子「なんだか怖いよ。」

百合子「パパは強いから大丈夫。」

僕は意を消して階段を下りて地下室へ侵入した。

そして僕が地下室で見た光景はなんと壁一面に古い人形が。

レトロな人形もあれば判別不能なほどボロボロな人形もあった。

僕「この人形達は何時からここにあったんだ。」

気味が悪くなった僕は地下室から出た。

百合子「どうだったあなた。」僕「みんな落ち着いて聞いてくれ。」

明美「何があったの?」桃子「パパ顔が青くなってるよ。」

僕「この地下室には古い人形がいっぱいあったんだ。念のためだけど明日氷玉の不動産屋にこの事話してみるよ。」

僕は昼休み、氷玉不動産に電話して地下室の事と古い人形の事を話した。

氷玉不動産からの返答はこうだった。

問題の地下室はこの家が建った当初から作られたもので古い人形は元の所有者が置き去りにして出て行ったのではとの話だった。

仕事休みの日、僕は地下室で人形を整理する事にした。

ボロボロで判別不能な人形は残念だが廃棄する事にした。

明美「うわあ地下室にはお人形がいっぱいあったんだ。凄いね。」

桃子「私この子が欲しいな。」

桃子が手に取ったのは昭和時代に作られたとみられるタカラトミーのリカちゃん人形。純白なドレスを着てたリカちゃんだった。

百合子「桃子が持ってるリカちゃん人形結構古そうね。」

僕「え~と桃子が持ってるリカちゃん人形は昭和時代に作られたリカちゃん人形じゃないか。」明美「あ、私これほしいな。」

明美が欲しがってるのは高さ50センチメートルのセキグチの人形。

地下室にあった人形は全部で300体あった。

300体のうち判別不能で廃棄する人形は100体。後の200体はまだまだ使えそうだ。

この人形達はまだいいとしよう。

そうこの家にはまだまだ人形がたくさんあるのだ。

僕は日曜日に今度は北側の部屋の様子を見た。北側の部屋もかなり広めだ。

僕はクローゼットの中を確認した。2階の部屋は何も入ってないし異常なし。

3階の部屋のクローゼット1つ目、2つ目は異常なし、3つ目の部屋のクローゼットの中を見ると天井裏へ行くはしごを発見。

はしごを登って天井裏へ行くと底には高さ2メートルほどの古い人形が。

2メートルほどの古い人形の周りには200体の古い人形があった。

僕「この家、古い人形がたくさんあるじゃないか。元の持ち主よほど人形が好きだったのかな。」百合子「えっ、まだ古い人形があったの。」

僕「そうだよ。」桃子「すごく大きい人形もあったのね。」

明美「この家にはいっぱい人形があったのね。」

僕はまた古い人形の整理をして今回は判別不能な人形はなかった。

百合子「この家は人形がたくさんあるわね。」

僕「以前の家主は人形をコレクションしてたんだろな。それにしても何で以前の家主はこの人形達を置き去りにして出て行ったんだ?」

後日、僕は知人である人形の鑑定士を招いて古い人形全て鑑定してもらった。

すると、2メートルほどの古い人形はアメリカから来た超ビッグサイズのヴィックスドール人形でどんなに安くても300万円の価値があるとの事だった。

後の400体も鑑定してもらった結果総額200億円の価値がある事が分かった。

でも何故今まで盗まれたりしなかったのだろうか、それが不思議だ。

念のためだが廃棄する予定の100体のボロボロの人形も鑑定してもらった。

100体の内95体は値が付かなかったが5体の人形には値が付いた。

その額5体で300万円。

僕は休日に値が付いたボロボロの人形5体を専用のケースの中にいれて保存した。

この家は財宝の家だったのかも。

百合子「この家のもともとの持ち主さんは何でこんなに高価な人形を手放したのかしら。」桃子「パパ、ママ。」僕「桃子、まだ起きてたのか。」

僕も何故以前の大家がこれほど高価な人形達を手放したのか知りたかった。

以前の大家の事を調べてみると以前住んでた大家は10年前に亡くなってる事が判明した。彼女もいないし結婚ができないまま70年間1人暮らしを続けた以前の大家は寂しさを紛らわすためにドール人形をネットで買うようになった。

以前の大家は資産家で大金持ちだったという。

ネットで人形を買う事で寂しさを紛らわそうと考えた以前の大家は50歳の時から40年間ドール人形を買い続けた結果500体以上の人形がこの家に集結したのだ。

2メートルほどの古い人形のポケットにメモがあった。

以前の大家からのメッセージだ。

以前の大家からのメッセージによるとこの家にはもう300体の人形があるらしい。

僕は家中こまなく探した。妻の百合子も手伝ってくれた。

百合子「あなた~、あったわよ。」

妻百合子が人形を見つけた場所はなんと僕達夫婦の寝室の床下収納庫の中。

床下収納庫は超大収納なので300体の人形は余裕で収まってた。

後日また鑑定士を招き鑑定してもらった結果。

鑑定の結果は300体の総額300億円以上の価値がある事が分かった。

この家は恐るべき財産があるではないか。

僕は総額500億600万円相当の人形達をどうするか悩んだ。

後でわかった話だがこの家が空き家だった時に何度か泥棒に入られた事があったらしい。しかし、この家へ入った泥棒は家から飛び出してきたところをたまたま通りかかった警察官によって御用となったそうだ。

この家へ入った泥棒は口をそろえてこう言ったという。

{人形が勝手に動いたり、異様なほどの視線を感じた。}

{この家はどうなってるんだ。}

そのはずだこの家には706体以上の人形がいたのだから。

僕達大崎家は人形達を706体の内600体を日の当たらない地下室で展示して地元の人達や観光客に公開する事にした。残りの106体は残り僕と妻が寝る寝室や2人の娘の部屋に飾る事にした。ちなみに僕が25体保有して、妻も25体保有、長女明美も25体保有して二女桃子も25体保有した。2人の娘が保有してる人形を手放してお金にするかは自分次第だが今のところ手放す予定はないようだ。



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