第2話 焦り出す季節

今は、夏も真っ盛りな7月

夏といえばカップルを作り出す人が多い

ということは自然に涼子も告白されるかもしれないということだ

それが何を意味するかというと俺が困るのだ

あいつが俺が好きだからと名前を出した場合

人との関わりを嫌う俺にとっては地獄の尋問のような時間が来る

まぁ他の奴と付き合ってくれたら俺は万々歳なんだかな

「夏だねぇ」

「そうだな」

ただひたすらに面倒ごとに巻き込まれたく無い俺はあまりまともに会話を取らないようにしているんだがあいつから話しかけてくるから困り物だ

しかもどうでも良いことで

「ちょっと夏の間だけでも良いから付き合ってよ〜」

意味がわからない

「なんでだよ!」

「だって他の人に告られてもねぇ」

なるほどモテる人にも悩みはあるんだな

興味はないが

「暑ぃ」

「話を逸らさないで!」

早くこの場から逃げたい...

「いやお前が困っても俺は別に関係ないし」

「酷!」

「当たり前だろ 興味ねぇ」

「未来のお嫁さんなのかも知れないんだよ!私」

「ないない(笑)」

ありえない 涼子が俺の未来の嫁?

笑える冗談だ

「分からないじゃん!」

「俺が全力で阻止する」

「絶対落としてやるんだから!」

「やれるもんならやってみな」

涼子には絶対に俺は落とされない

まぁどう努力してくるか見てみようか

〜夕方〜

「悠人〜 一緒に帰ろ!」

「嫌だよ」

また涼子が抱きついてきた

「ハァー 分かったよ」

「分かればよろしい」

何だその言い方は

先生のような子供扱いしたような言い方

だから嫌いなんだ 性格がもっとおしとやかならな〜

「悠人って何で私嫌いなの?」

「全て」

「酷い!」

「それでも諦めねぇからすげぇよ」

そこ”だけ,,は尊敬している

「勿論よ! 好きな人じゃない人と付き合ったって楽しくないしね」

「他の人と付き合ったことあるのか?」

「あるよ去年の夏」

「へぇ そのまま付き合ったら良かったのに」

「嫌だよ 楽しくなかったもん」

「でも今は楽しいよ! いつも好きな人と一緒にいられるもん!」

「こっちは困るんだよなぁ お前が近くにいると」

「何でよ!」

気付いてないのか 呆れた

「お前が顔は可愛いから他の男子から僻まれるんだよ」

「きゃー! 悠人が私の顔可愛いって言った!」

「顔は可愛くても性格をなんとか」

「どうゆう感じに?」

「もっとおしとやかな感じにさー」

「そうねぇ 頑張るわ!」

「そうかじゃあな」

「じゃあね〜!」

どうせ性格なんて変えれないんだから

〜涼子宅〜

絶対に落としてやるんだから!

でもおしとやかか〜

ていうか顔褒めてくれた〜♪

〜翌日〜

さあ今日も学校に行こうかな

今日は足取りが軽かった

何故ならどうせ中途半端に性格を変えてきて大笑い出来そうだからだ

楽しみだな〜

「おはよう」

「だれ!?」

「涼子よ」

「お前が!?涼子!?」

「当たり前よ?」

「良かったまだ完全にはなり切れてないようだな」

「本当? 自信あったんだけどなぁ」

「嘘つく必要ないだろ」

「だよね〜」

「よしもっと頑張って悠人を落とすぞ!」

頑張られなくても良いんだがなぁ

「期待はしてないけど頑張れよ」

「期待しなくても良いよ! 私は悠人が落ちるまで頑張るだけだから」

〜学校〜

「涼子さん付き合ってください!」

「ごめんね、他に好きな人がいるの」

「もしかして悠人の事?」

「そうだけど...何?」

「なんでだよ! 俺の方が成績も顔もあいつより良いはずなのに!」

「なんでなんて理由は決まってるよ 私は悠人に惚れたのその気持ちは他の人では代わりにならない」

「くそっなんであいつなんかに...」

「私に文句を言うのは良いけど悠人を悪く言うのは辞めて!」

「なんだと!女の癖に強がりやがって」

「女に手はあげんなよ」

こんな目立つ事したくねぇんだけどなぁ

「なんだよ 悠人!」

「悠人!?」

「なんでここに居んだよ」

「たまたまだよ!そんな事より話を逸らすな!」

「お前は顔が良かったとしてもなその性格をなんとかしろ! 直ぐに手出しやがって」

「クソが! だからお前は嫌いなんだよ! 偽善者ぶりやがって」

「大丈夫か」

「う、うん」

「ありがとう(照)」

「別に手をあげる奴は許せねぇから助けただけだ」

別に嘘ではない

「嘘つき〜 心配して助けに来てくれたんでしょ?」

「ちげぇよ」

「嘘だ〜」

「嘘じゃねぇよ」

教室に行こうかな

「おい!悠人何偽善者ぶってんだよ!」

「お前が付き合って良い人じゃねぇんだよ」

「俺は付き合う気はねぇよ」

「じゃあなんであいつの告白を邪魔した!」

「邪魔なんてしてねぇよ 涼子が断った事にあいつが勝手にキレて手をあげたから止めただけだ」

「え!悠人くんかっこいい」

「何言ってんだお前ら こいつは人の告白を邪魔したんだぞ」

「女子に手をあげる人よりマシだと思うけどね〜」

「グッ」

「じゃあな」

「おい待て!」

面倒くさい奴らだな

「静かにしろ もう授業始まるぞ!」

「クソっ」

あぁ早く夏休みになってくれねぇかなぁ

まぁもうすぐ夏休みになるから我慢するか

涼子

ますます悠人に惚れちゃったじゃない...


この夏休みの間二人はどうなるのか...

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俺はあいつに興味が無い @yukkurikarumia

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る