第4話 過去
あの日、あの雪の降った日、紗奈の家に遊びに来ていた壱馬。紗奈はその日、女の子の日が被り少しイライラしていて些細なことで壱馬に当たってしまった。
でも壱馬は、嫌な顔ひとつせずにお腹痛いんだろ?さすってやるからな〜、お腹あっためろよー。なんて、言ってくる。
そんな優しさにも何故かイライラしてしまい、
紗奈「うるさい!!壱馬に私のこのキツさ分かんないでしょ!!もう、どっか行ってよ!!」
なんて言ってしまった。
すると壱馬は...
壱馬「ごめん、俺邪魔だったよね。ちゃんと暖かくして寝るんだよ??俺、帰るね...」
と言って、帰って行った。
壱馬が帰ると、紗奈は自分の言ったことの酷さに、気づいた。
紗奈「壱馬...ごめんね。ごめん、、、」
でも、それは、遅すぎた。
壱馬が帰ってから、30分も立たない頃だった。階段をドタバタ登ってくる音が聞こえた。
紗奈は、壱馬に連絡が取れない事にイライラしていた。
紗奈「ねぇ、うるさい。もっと静かに登って...」
母「壱馬くんが、事故にあったって...。」
紗奈「え、、、。」
紗奈の時間は一瞬にして止まったように感じた。
紗奈は、急いで布団を飛び出して、母親に質問を繰り返した。
紗奈「え、どういう事?壱馬が事故?嘘だよね?壱馬さっきまでここにいたもん。ねぇ、お母さん、嘘だよね??」
母親は、静かに紗奈を見つめた...。
紗奈「いや、違う違う。壱馬が事故なんて、そんなの本当なわけない。違う違う、、、」
紗奈は、さっきまでの記憶が蘇った。
紗奈「違う、私のせいだ、私のせいで壱馬は...。私のせいだ...わたしの、私のせいで...。」
母「紗奈っ...。」
母親は紗奈の背中を撫で続けた。そして、紗奈が少し落ち着くと、壱馬が運ばれた病院へ向かった。病院についてすぐ目に入ったのは、手術中という表示と、壱馬の家族だった。
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