第3話 めんどくせえプレイヤー設定するよ(*´∇`*)
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やけにゴテゴテしたデパイスを頭につけて……スイッチをON、よし。
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『フリーダム・リアル・オンラインの世界へようこそ※※※さん……これより先は四季折々の景色、空飛ぶ城、鏡の世界に闇の世界摩訶不思議な世界を是非、お楽しみください、オープニングを開始します3…2…1……スタート』
※※※
無機質なアナウンスから一転、真っ暗な空間に俺はいた。
【自由とは......無限の可能性を秘め、同時にすべてを投げ出す最後の言葉となるだろう】
「......おお?」
何も見えない空間を観察していれば、頭に響く低い声に思わず声を漏らす。
【故に我は汝の心理を問おう】
「え………あ、はい」
【答えよ、汝 正義を貫く者か】
「えーっと」
YESかNOかと白い文字で記された二択が目の前に大きく出される。
【答えよ】
「......NO」
【・・・・・汝 悪逆の限りを尽くす者か】
「これも、NO」
....ゲームに関係あることなのか。
【高慢 物欲 嫉妬 怒り 色欲 暴食 怠惰 汝が好む偉大なる残酷な罪はなんだ】
二択の文字が消え、今度は難しい幾つもの漢字が周囲に並ぶ。
「怠惰......」
【謙譲 慈悲 忍耐 勤勉 救恤 自制 純潔、汝が己の中で重んじ縛る偉大で残酷な信条はなんだ】
今度はこれか。
じひ...にんたいきんべん......んん。
「無い」
キャラ設定もチュートリアルも終えてないこの段階なら不利なルートに進むこともないだろう、だから心のままに答える、自分に正直に、だ。
【その意味は】
「今言った中でやっている事はない」
【・・・・・・】
…………黙った?
【・・・・・・】
「あの......」
これもしかしてコンピューターが予測してなかったやつとか? 高性能AI?
【怠惰を求める者よ】
「あ、はい」
【汝は自由な世界に何を望む?】
「自由な世界に……なにを?」
遂に疑問系になった......。
【魔王になるか、勇者になるか、村人町人、放浪の旅人、ただの獣に堕ちるのもこの世界は歓迎する、汝が目指し落ち着く地点は何か】
無駄に壮大だなあ……。
「特に....いや、平穏、いやでも村人も町人もなぁ……」
働くのは論外。
【・・・・・・】
「楽しめるときに楽しめて、休めるときに休める人間にになりたいです……」
ただのんびりしたいだけでMMOに求められる爽快感、やりこみ要素とか正直いらない。
目的……何か、……何をしたいんだ?
【・・・怠惰を望む者よ】
「......違う、けど、いいやもうそれで」
【改めて問おう、汝は男か、女か】
「あ、ええと…自分は……あん?」
【男か、女か、どちらでもないか、答えよ】
……んん?
「すいません」
【なんだ】
「......今から、キャラメイキング?」
【そうだ】
「今までのは……?」
【今までの問いは単なるアンケート、いわゆる前座だ】
「……前座濃いなおい」
濃厚すぎるよキャラ作ってから今のやってよ 。
「あの……疲れました」
ログアウトしたい。
【我もだ】
……われも?
【手短にすませてくれ】
「こっちの台詞じゃおい」
さっきまでのオーラ何処いったコンピューター。
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