第2話 マスクをつけろ!
3月1日
東海道新幹線から700系が引退。これにより東海道新幹線の車内は喫煙ルームを除き全車禁煙になった。なお当初は3月8日に引退する予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によりラストランが中止され、引退が繰り上げられた。
午後8時、湯沢は宇都宮一の繁華街、オリオン通りにやって来た。
「警部、こっちです」
東武署刑事課の紅一点、
「最近、流行りの自粛警察かな?」
湯沢は眉をひそめた。
車の持ち主は
「恋人が栃木の人間なんだよ。マジで困る」
若王子は大泉にあるスバル自動車で働いているそうだ。リコール隠しとか問題になったよな?
「何か恨まれるようなことは?」と、留美子。
「ありませんよ」
こんなことをしているうちに
管轄外だから首を突っ込むことは出来ない。
5日後、雷蔵殺しに進展があった。
日光署刑事課のベテラン刑事、
「俺がやったって証拠があるんですか!?」
「おめ〜しかいね〜んだよ!」
3月10日
薬師寺は若王子を殺した。
親父を殺したとき透明人間になったので驚いた。
横溝が神様のように思えた。薬師寺は未だに透明だった。スーパーマリオのスターは一定時間が経過すると不死身でなくなるが、薬師寺の場合は時間ではないのかも知れない。どうやったら人間に戻ってしまうのか?クシャミをしたら戻っちまうのかな?
花粉の季節はつらい!クシャミが勢いよく出て、マスクの中に鼻水が飛び散る。
動機はマスクをしてなかったからだ。車を破壊して、尾行して大泉のアパートで刺し殺した。
街にはブラジル人がたくさんいる。
バスも透明人間だから無料だ。
太田駅の前には『太平記』で有名な
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