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2020年8月17日 14:19 編集済
こんにちは、カニバリ自主企画から来ました。半分まで読んだところ、人外の存在が人間を捕食したり共食いのある場所について少し描写と言及があるだけで、あまりカニバリズムを題材にしている感じがしないので、読むのをやめようか考え込みました。 念のため最新話まで読むと、もう少し食人の話が出てきたので良かったです。 ディストピア、精神疾患、自殺、優生思想、食人少々とダークそうな要素をエキセントリックな格好の登場人物たちでライトにまとめあげた本作は、少年漫画のような読み味ですね。 物語の中心にいる緋月は、私としてはとても危険な存在に思えます。外界は放射能汚染でまともに暮らせないらしいことがチラッと触れられましたが、どういう成り立ちの果てであれこのディストピアを作ったのは緋月ですし。そもそも謎の人外が国家元首ではないが、国の要職についているという状況がいびつで恐ろしい。 善良なように描かれているけれど、〝人は間違えるもの〟という許容の心がないというか……犯罪が発生しない世界を作ろうとやっきになる様は、先天性な欠陥を取り除くため遺伝子操作を行った連中と鏡合わせのようです。そもそも犯罪者から人権を剥奪するというやり方は、根本から人権を理解していませんし。 この作品は、緋月という危うい人格が巨大な権力を掌握し、社会を動かしていることを肯定しているのか、否定しているのか? と気になっていたのですが、『崇高なる理念』を読んだ主人公の反応から、作中でも何らかのアンサーがあるのかなと思い、このように書きました。
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こんにちは、カニバリ自主企画から来ました。半分まで読んだところ、人外の存在が人間を捕食したり共食いのある場所について少し描写と言及があるだけで、あまりカニバリズムを題材にしている感じがしないので、読むのをやめようか考え込みました。
念のため最新話まで読むと、もう少し食人の話が出てきたので良かったです。
ディストピア、精神疾患、自殺、優生思想、食人少々とダークそうな要素をエキセントリックな格好の登場人物たちでライトにまとめあげた本作は、少年漫画のような読み味ですね。
物語の中心にいる緋月は、私としてはとても危険な存在に思えます。外界は放射能汚染でまともに暮らせないらしいことがチラッと触れられましたが、どういう成り立ちの果てであれこのディストピアを作ったのは緋月ですし。そもそも謎の人外が国家元首ではないが、国の要職についているという状況がいびつで恐ろしい。
善良なように描かれているけれど、〝人は間違えるもの〟という許容の心がないというか……犯罪が発生しない世界を作ろうとやっきになる様は、先天性な欠陥を取り除くため遺伝子操作を行った連中と鏡合わせのようです。そもそも犯罪者から人権を剥奪するというやり方は、根本から人権を理解していませんし。
この作品は、緋月という危うい人格が巨大な権力を掌握し、社会を動かしていることを肯定しているのか、否定しているのか? と気になっていたのですが、『崇高なる理念』を読んだ主人公の反応から、作中でも何らかのアンサーがあるのかなと思い、このように書きました。