27頁
送ってくれる 帰りの車は
緩やかにのぼる 平和な風景を眺めて
介護士は 僕たちを置いて 帰って行った
不思議な余韻を残して
思いもかけない 人との出会い
もう直ぐ 村の慰霊祭だ
そろそろ調律をしよう
未だ 青年の夢を見ている ピアノの
「坊主 面白いかい?」
少年は 余すことなく 目を輝かす
「こいつの面倒 見てくれるかい?」
少年は 分かっているのか 頷いた
僕は これが 最後かもしれない
来年の自分は ここにはいないかもしれない
名残惜しく 残念にも思うけど
いつかは 去らねばならないのだから
ここまでいられたことに 感謝しよう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます