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きっと あの老人たちも 願っているだろう
争い合うのは 自分達で終わりにしたいと
平和であることを 噛み締めてほしいと
目の前の老人は 人を殺したことがあると思うかい?
フレーズに囚われた 哀れな老人だ
だけど 老人も 銃を持ったのかもしれない
今は こうして暮らしているけど
隣の人が 敵になった時代だ
目の前の人を 撃った時代だ
「この曲 ご存知ですか?」
囚われの老人の世話する介護士が 問いかけてきた
「ええ 知ってますよ」
「弾いていただけますか?」
「僕は ピアノは弾かないんですよ」
何故に 介護士は それほど落胆するのか
時として 人には魔が差すものだ
介護士が あまりにも純真だったからだろうか
瑞々しい頬は 死をも跳ね返しくれるようで
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