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何に はばかるというのだろう

平和にあってさえ 青年のことは法度のごとく

人々は 口を閉ざす


だから 一層 僕は知りたくなる

その時 何が起こったのか

当時をよく知る人程 苦痛に歪む


今は まるで忘れたかのよう

もとの 猛る必要のない 静かな村

おびえて暮らす人などもういないけど


襲撃は 食料調達のため

飢えた反逆者たちは 山に潜み

小さな村には 賊としか思えない


何のために 銃を持つのか

後戻りのできない戦いは

もはや 殺略と強奪の繰り返し


どこに終わりがあるのだろう

見いだせないまま

荒んでいく 小さな村

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