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多分 今は 平和なのだろう
また 何時 勃発するか分からないけど
人のことでさえ やり切れないでいるのだから
人目見たときから 手をかけずにはいられなかった
やっと立っているだけの ピアノなのに
弾く人もいない ピアノなのに
だから 一層 惹かれるのかもしれない
未だに 放心状態にあって
青年の帰りを 待っているのかと
それは 職業柄なのかもしれない
何台もの ピアノを調律してきたけど
これほどまでも 迫りくるピアノはなかった
この村も 僕には とても切ないんだ
どこか ぎこちない村人たち
それでいて とても暖かい
陽気なおかみさんたちでさえ
青年の話には 目を閏わす
聞くのが 気の毒なくらいに
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