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平和な暮らしを 忘れた人たち

一番奥まった農家の惨劇は

次は 自分たちの不幸


女たちは 気配を消し

男たちは 猛り

息を殺して血走った 小さな集落


味方の兵士たちが 村を固めたとて

人々の安らぎは 侵されたに違いはなく

村を横切る際は 雄大な鷲さえ 怯えて通る


青年のつかの間の帰省は

ささくれた心を なだめたのかもしれない

出口のない闇を 照らしたかもしれない


青年の見出された才能は

見捨てられたと諦めた人々に

神の言葉を 呼び起こしたかもしれない


明日しか見えない青年に

世界が広がる程

神の励ましだと 人々は思ったかもしれない

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