仮初めの平和だったとしても

きっと　人々は　懐かしむだろう

過ぎてしまった　遥か遠い昔として

青年には　そんな魅力があったのかもしれない

遠くなってしまった日々を思い起こさせるような

静かに　心地よく　揺さぶるように

きっと　こんな田舎の集落なら

一層　青年の才能は誇りに思えたのだろう

村を　象徴するほどに

青年が　銃弾に倒れた日は

いつしか　青年の才能を惜しみ

供養の演奏が　たむけられるようになった

青年が　銃弾に倒れた日は

いつしか　村中の戦没者を弔う

村人たちの慰霊の日となった

数々の花束が　墓地を彩る

だけど　不思議なんだ

青年に供える花を　僕はどうしたらいいのだろう

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