第4話 斉藤ゆるさん
くそ、くそくそくそくそ!
斎藤め、何を考えているんだ!
ぼくの面子どころか、義秋さまの面子まで潰しやがった!
やっぱりあいつらを信用してはいけなかったんだ!
しかも、それに合わせて義秋さまを保護していた六角まで三好に内通していたのだそうだ。
斎藤も三好に乗り換えたということだろう、そうに違いない。
義秋さまは脱出に成功したが、若狭の妹婿を頼ったそうだ。
若狭といえば僕の尾張からは離れた場所になる。
こうなると、織田が主役とはいいがたい立地になってしまった。
いや、そんなことよりも、美濃だ。斎藤だ。許しておけない。
同盟の浅井はどうしていたか……と言いたいところだが、六角が敵に回ったのでは仕方がないだろう。
六角は南近江を中心に複数国に勢力を持つ古豪であり、三好とも仲が悪かったはずなのだが、彼らが敵に回るとなると立地上北近江の浅井は厳しい状況になるわけだ。
美濃斎藤南近江六角を同時に敵に回すのは二正面作戦になる。
斎藤は織田が受け持つしかないだろう。
いや、むしろ斎藤はぼくが倒す。
ぼくと義秋さまの面子を潰し、幕府再興を邪魔した罪を思い知ってもらおう。
幸い、南と東は同盟国なので背中は安全だ。
織田の底力を見せてやる。覚悟しろよ斎藤!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます