第8話 2人の気持ち

・ネネ

「大丈夫かしら?」


ライオットに頼んで置いたリトルボアの討伐依頼

ネネは少し後悔していた。


・ネネ

「もしも、もしもリトルボアにやられてしまってたらどうしましょう。

本人は大丈夫だって言ってたけど心配だわ。

でも、オークを倒す位だから簡単なはずよね。」


家の中をウロウロと、オロオロしながら歩き回る


・セリス

「お〜い、ネネ〜居るか〜」


・ネネ

「あら、あの声はセリスかしら」


ネネは玄関に向かう


・セリス

「おー、いたいた。

リーシュに聞いたんだけどよ、

ひょっとしたらここにライオットって奴が来てるかもしれないって言ってたんだが、知らないか?」


・ネネ

「ライオットさんね。

えぇ、大分前に来てたわ。」


・セリス

「そうなのか、う〜ん、遅かったか。

何処に行ったかわかるか?」


・ネネ

「恐らく、裏の林の奥に居ると思うわ。

私がライオットさんにリトルボア退治をお願いしたんだけど、中々帰ってこなくて心配なのよ。」


・セリス

「そうか、まぁ大丈夫だろう。

アタシと一緒にオーク共をかなり倒したし。

それなりにレベルも上がっただろうしな。

なんせ、このアタシのレベルが2も上がったんだ。」


久々にレベルが上がった事を非常に喜んでいた。

しかも一気に2レベルも上がっている。

セリスは今、有頂天になっていた。


・「た、ただいま戻りました。」


・セリス

「ほらな、帰ってきた。」


ネネが入り口まで走って行く。


・ネネ

「お帰りなさい、ライオ、、、キャー」


ネネさんがいきなり叫んでビックリした。

リトルボア持って帰ってきたからかな?


・「あ、食用って聞いたので半分持って帰って来たのですが迷惑でした?

驚かせてすみません。」


・ネネ

「リトルボアの事は別に良いのよ。

ライオットさん!大丈夫?

色んなところがかなり腫れてるわよ?

酷いなんて物じゃ無いわよ?」


へっ?そうなの?

確かに痛いけどニュートとは普通に話してたよ?

あれか、時間が経つと腫れてくる感じの。

意識したらめちゃくちゃ痛くなってきた。


・「あ、なんか、凄く痛いです。」


・ネネ

「当たり前よ!」


・セリス

「お、おい、ライオット大丈夫か?

相手はリトルボアじゃなかったのか?」


あ、セリスさんだ。

何でここにいるかは分からないけど、何だが心配されてるな。

最近はちょくちょく優しいセリスさんを垣間見るからちょっと得した気分だわ〜。


・ネネ

「とりあえず治療するからこっちに来て!」


・「あ、はい。

リトルボアどうしましょう?」


・ネネ

「そこに置いとけばいいから!」


俺とネネさんは急いで奥に入っていった。

セリスはリトルボアを台所まで持っていき、ライオットを追いかけた。


・ネネ

「無理な事お願いしてごめんなさいね。」


・「大丈夫ですよ!

ちょっとドジ踏んじゃっただけですから。」


・セリス

「本当に大丈夫か?

しかし、相手はリトルボアだろう?

どんなドジ踏んだんだよ。」


セリスさんが笑いながらも心配してくれる。

そう言えば、意識ある時に回復魔法かけて貰うの初めてだったな。

暖かくて痛みが引いていくのが分かる。

セリスさんの時とは大きさの違う珠が流れ込んできてるのが分かる。

これがネネさんの魔力かな。

優しい動きだ。

目をつぶって流れを感じる。

体の内側に入って外に押し出す感じだな。

その際に体に残る暖かさはなんだろう?

細胞を活性化させて再生させている、、、

と考えればいいのかな?


・ネネ

「はい、おしまい。」


・「ありがとうございます。」


『癒しの波動』


・ネネ

「あ、、、

暖かいわ。

魔力を回復させてくれたのね

助かるわ、ありがとう」


・セリス

「お、おいライオット。」


徐に癒しの波動を発動した事にセリスさんが焦っていたが、ネネさんにはもう知られていると説明した。


・セリス

「いきなり使うからビックリしたぜ。

ネネ、この事は誰にも言わないでくれ。」


・ネネ

「魔力回復の事?

言わないわよ、言ったら私が尋問受けそうだし。」


・セリス

「賢明だ。

そうだ、ライオット聞いてくれ。

あの時の戦いでレベルが2も上がったんだ。

お前のおかげだ、ありがとな。

それで、そろそろ『原初の果実』を取りに行きたいんだが、一緒に行かないか?」


『原初の果実』?

何だろう?

しかしレベルが2も上がったんだ。

羨ましい。


・「おめでとうございます。

ところで『原初の果実』って何ですか?」


・セリス

「『原初の果実』知らないのか?

『原初の果実』はレベル上限を上げるアイテムだ。

今のところレベル50と55で星マークが付いた

だから60辺りで上限を迎えると踏んでいる。

先に取っておきたくてな。


ほほぅ、そんなアイテムがあるんだ。

てか星マークってやっぱり上限の事なんだ。

問題が一つ解けた。


・「セリスさんってレベルいくつ何ですか?」


・セリス

「ライオット、礼儀としてあまり人にレベルは聞かない方が良いぞ。

レベルが全てじゃ無いが、自分の強さを人に教えてるようなもんだからな。

今後は気を付けろよ?

だが、ライオットになら話しても良いだろう。

アタシは今59だ。」


うはぁ、凄え。

流石ギルド長!半端なく強い。


・セリス

「お前も殲滅戦でかなり上がったんじゃ無いか?

『原初の果実』を知らないなら50以下だと思うが。

アタシが言ったんだから教えてくれよ。

お前は今いくつだ?」


・「笑わないで下さいよ。

先程リトルボアを倒してレベル2になりました。」


・セリス

「はっ?」


・ネネ

「えっ?」


ネネとセリスが同時に固まる。

ネネさんの顔が見る見る青くなる。


・セリス

「ちょっとまて、リトルボアで2になったって?

んじゃオーク戦の時は1だったのか?」


・「え?そうですよ。」


と言うか自然とネネさんにもレベルを聞かれてますよ?セリスさん。


・リーシュ

「ネネさーん、ただいま〜。」


リーシュが帰って来た。

瞬間セリスがそちらを向いて問い詰める。


・セリス

「おい、リーシュ!

ライオットがレベル1なのにオーク殲滅戦に連れて来たのか?

レベル1でオークに殴られたりでもしたら一発で死んじまうぞ?危ねえだろう?」


・リーシュ

「うそっ?

ライオットさんってレベル1なのですか!?」


今度はリーシュさんとセリスさんが固まる。

てか、セリスさん、リーシュさんにサラッと俺のレベルをバラしてますよ?

まあ、良いですけど。

良いのですが、


・「レベル2になりました!」


そこは強調したい。


・リーシュ

「ほ、本当にそんなに低かったんですか?」


やめて、何度も言わないで、心を抉らないで。


・「ギルド登録して無いですからある程度低レベルだと気付いてると思ってました。」


・セリス

「ギルド登録してない高レベルの奴なんてゴロゴロいるぞ?

むしろギルド登録しているやつの方が少ない。」


・「え?マジで?そうなの?」


・サリス

「そうなんですよ、困ったものです。」


うおっ!ビックリした。

突然、サリスさんが部屋に入ってきた。

いつから居たんだろう?


・セリス

「お?サリスじゃねーか。

いつから居たんだ?」


・サリス

「リーシュと一緒に来たのよ。

ひょっとしたら、あなたが此処に居るかも知れないって教えてくれたから。」


・セリス

「そうなのか、、、ん?

おい、ネネ大丈夫か?

顔が真っ青だぞ?」


・ネネ

「わ、私は、、、

ライオットさんを危険に晒してしまいました。

何と詫びれば良いのでしょうか。」


ちょっと涙目のネネさん。

いやいや、ネネさん。

何も知らなかったんだから気にしないで下さいよ


・「元はと言えば俺が何も知りもしないのに大丈夫って言った事が原因ですから気にしないで下さい。

それに、ネネさんのお陰で念願のレベルも上がりましたし、寧ろ感謝しているぐらいですよ。」


・ネネ

「ライオットさん、、、

ありがとう。」


ネネさんの表情が少し明るくなった。


・サリス

「状況が掴めないけど何かあったの?

セリス知ってる?」


・セリス

「たぶん、、、

リトルボアの討伐をネネが頼んだ所、レベル1にも関わらず了承して討伐して来た。

そんな所か?

しかし、本当におまえが倒したのか?

いや、お前を疑うわけじゃ無いんだが、、、

ちょっと信じられなくてな。」


セリスさん、それ疑ってますよね。


・サリス

「本当に?信じられないわ。

リトルボアならしっかり鍛えたレベル5の冒険者くらいじゃ無いと倒せない様な相手よ?

レベル1で倒しただなんて。」


・リーシュ

「ライオットさん、凄い。」


リーシュさんに褒められた。

ヤバイ、嬉しい。


・「倒したと言うか、武器が無かったので素手で戦ってみたんですけど、勝てそうに無かったので逃げようとしたんです。

でも必要に追いかけてくるから、誘い込んで崖に落として倒しました。」


・セリス

「ほほぅ、賢いな。

て言うか、素手で戦うとか何考えてるんだよ。

もうアホなのか賢いのかわかんねぇ。」


だって武器持ってないんだもの。

仕方ないじゃ無い!


・「ところで、オーク戦でレベルが上がらなかった原因って解ったりします?」


・セリス

「多分、あれだ。

パーティーのアタシと能力値が余りに離れてたせいだと思う。

レベル差があっても上がる時はあるが、能力値の差がありすぎると上がらないんだ。」


成る程、ズルして強い人について行くだけではレベルは上がらないって事か。


・セリス

「そうだ、サリス。

此処でギルド登録やっちまわねえか?

鞄に新規カード入ってるだろ?」


・サリス

「入ってるけど、今やるの?

あれ結構疲れるんだけど、、、」


・セリス

「魔力については大丈夫だ。

ついでに秘密を話しておきたいからよ。

ライオット、姉さんなら話しても良いよな?」


ん?何のことだろう?

まあ、セリスさんが言うなら良いんじゃ無いかな


・「良いですよ。」


・セリス

「やった!

これで気持ちもスカッとするぜ

さあ、サリス、やってくれ。」


・サリス

「ハイハイ、わかりました。

他人事だと思って全く、、

魔力かなり使うのに、、、

まぁ良いわ。

では、ライオットさんでしたね?

行きますよ。

良いですね?」


何だ、何が始まるんだ?

サリスさんがカバンから徐にカードを取り出した


・「は、はい。

優しく、優しくお願いします。

痛くしないでね。 」


・サリス

「ふふふ、面白い人ね。

スキル 『鑑定』」


うおっ、サリスさんの目が光ってる。

神秘的だけど、ちょっと怖い。


・サリス

「本当にレベル2だわ。

特に特化した能力もないし。

普通の低レベルの数値ね。

リトルボアにやられなくて良かったわ。

死んでいてもおかしくなかったわよ。」


掘り返さないであげて、サリスさん。

ほら、ネネさんが下を向いちゃってるじゃない。

リーシュさん、慰めてあげて。


・サリス

「『自動手記』、『固定化』、『凝固』。」


カードに何やら文字が刻み込まれている。

するとコーティング?が行われた。


・サリス

「ふぅ、疲れた。

はい、ライオットさん

ギルドカードよ。

なくしちゃダメよ?」


おおー!

コレがギルドカード。

わーカチカチのピカピカだ。

俺は夢中でカードを調べる。

うん、読めない。

文字が読めない。


・サリス

「さあ、セリス。

殲滅戦でどの様にあの規模の魔法を唱えたのか。

教えて貰うわよ?」


・セリス

「あぁ、わかってる

ライオット、いつまでカード見てニヤついてるんだよ。

サリスにアレ掛けてくれ。」


・「了解です。」


俺は言われるままにスキルを発動する。


『癒しの波動』


・サリス

「ぁぁぁぁん

はぁはぁはぁ、

な、何これ魔力が溢れてくる」


サリスさん、

い、色っぽかったな。


・サリス

「どうだ?

癖になりそうだろ?

魔力が枯渇に近ければ近いほど気持ちいいぜ?」


気持ちよかったんだ。

知らなかった。

何だかちょっと背徳的な気分。


・サリス

「す、すごいわね。

魔力を回復出来るなんて、信じられない。

だからあれだけの魔法を撃てたのね。」


・セリス

「そうだ、

凄いだろ?

一気に魔力が全回復するんだ。

魔力を気にせずにガンガン魔法を撃てるってのは、

なんて言うか、もう最高だったぜ。」


・サリス

「リーシュ、、、

貴方が欠損部位回復をしたのも同じやり方?」


・リーシュ

「うっ、

は、はい、サリスさんの言う通りです。

ライオットさんに手伝って貰いました。」


・ネネ

「リーシュ!

貴方、欠損部位を治したの?

そんな事したら利用される為に狙われるわよ?」


ネネさんが珍しく怒ってる。

地味に怖い。


・リーシュ

「うぅ、ごめんなさい。

ライオットさんが居れば助けられると思ってつい」


・ネネ

「つい、じゃないわよ。

もう、本当に気をつけなきゃダメなのよ?」


ネネさんが怒っている。

リーシュさんがまるで子供の様にシュンとしている。


・サリス

「大丈夫よネネ、今回はギルドからマナポーションを支給したって事にしたから。

バルドロスト司令官も話を合わせてくれたし。」


・ネネ

「本当なのサリス?

なら良いんだけど、今後は気を付けなさい。

助ける事は立派だけど、貴方が居なくなったら意味がないんだからね!」


リーシュさんが拾ってきた猫みたいで可愛い。

この光景ならずっと見ていられそうだ、、、


・リーシュ

「はい、すみません。師匠」


・ネネ

「全く、無茶ばかりして。

大方、ライオットさんに良い所を見せたかったんでしょ?」


・リーシュ

「はぅぅ。」


・ネネ

「あら、図星?

ひょっとして、リーシュ貴方。」


・リーシュ

「やめてぇー」


何だか判らないけど。

無事に仲直りしたみたいで良かった。

仲がいい事は良い事だ!

みんなもニコニコしてるし、いい場所だなぁ。

心なしかニヤニヤの方が当てはまる気もするが。


・サリス

「セリス!」


次はサリスさんの説教が始まる。


・セリス

「何だ?サリス」


・サリス

「貴方も他人事ではありませんからね。」


・セリス

「どう言う意味だ?」


・サリス

「今回、やり過ぎた貴方に二つ名が与えられたわ。

その名も【オルドラの氷鬼姫】ですって。

良かったわね。」


呆れながらも告げるサリスさん。


・セリス

「なっ!二つ名なんていらねぇよ。

大体なんで名前に鬼って入ってるんだよ」


いやいや、中々ぴったりな二つ名だと思う。

ナイスネーミングあるな。


・サリス

「仕方ないじゃない、あれだけの事したんだから

貴方もリーシュと一緒でライオットさんにいい所でも見せようとしたんじゃない?」


・セリス

「バカ、そんなわけないだろ?

あの時は、あれだ、皆んなが心配だったから早く倒そうと思ってだなぁ。」


・サリス

「そうかしら。

あんなに目立つ丘の上でライオットさんと抱きしめ合ってた癖に?」


ニヤニヤしながらセリスさんに問いかける。


・セリス

「なっ!!

なんで知ってる?」


・サリス

「あら、本当にライオットさんだったのね。」


見事に誘導尋問に引っかかるセリスさん。


・セリス

「違うんだ、アレは、その、

勢いって言うか。

余りの戦果に舞い上がっていたと言うか、、」


オロオロしながら弁解を図ろうとする。


・リーシュ

「抱きしめ、、、合ってた?」


・セリス

「リーシュ、お前まで言うのやめてくれ」


あ〜あ、バレちゃった。

セリスさんはアワアワしてるし、

リーシュさんは放心状態、

ネネさんとサリスさんはニマニマしてる。

ありゃ楽しんでるな。

俺は、既に順応力で素に戻ってます。


・ネネ

「さて、皆んなでご飯食べて行かない?

ライオットさんがリトルボアの肉を取って来てくれたから人数分以上にあるわ。」


ネネさんがまとめてひと段落。

その後、5人でご飯を食べて解散した。

俺は寝る所が無いと伝えた所、セリスさんに盛大な笑われたが、ネネさんが教会の一室を貸してくれると言ってくれた為、甘える事にした。


・セリス

「ああ、食った食った。

ネネ、ごちそうさん。」


・サリス

「そうだ、ライオットさん。

明日、ギルドに来てください。

渡したいものがありますので。」


そう言い残し、セリス姉妹は帰っていった。


・リーシュ

「ライオットさん。

セリスさんと抱きしめ合ってたって本当?

一体どんな気持ちで抱きしめ合ってたんですか?」


リーシュさんが凄い剣幕で聞いてくる。

ちょっと怖い、、、


・「いや、どんな気持ちと言うか、

か、勝てたぁ〜っとか、やった〜って感じです。」


・リーシュ

「そこにやましい気持ちは無かったんですか?」


・「な、無かったのです。

ホントに、勝ったぁ〜って感じで。」


怖い、、、ちょっと怖いよ。

飲んでた飲み物、あれお酒だよね?

絶対酔ってるよね?


・ネネ

「ほら、リーシュ。

ライオットさんを困らせちゃダメよ?」


・リーシュ

「だって、だって、

ぅぅ、ネネさぁぁぁん」


リーシュさんがネネさんに甘えてる。

眼福眼福。ありがたやー


・ネネ

「さあ、ライオットさん。

お風呂にでも入ってゆっくり休んで下さい。

着替えも置いておきますので。」


・「何から何までありがとうございます。

ネネさんが困った時は何でも言ってくださいね。」


俺はそう言ってお風呂に向かった。


・ネネ

「ほら、リーシュ

ライオットさんに嫌われちゃうからしっかりしなさい。」


・リーシュ

「やだぁ、嫌われたく無いよぉ〜」


この子、酔わせちゃダメだな。

今後は気をつけよう、と思うネネだった。



~セリスサイド~


・サリス

「ねぇ、セリス、、、

ライオットさんの事どう思ってる?」


・セリス

「ん?いい人だなぁって思う。」


・サリス

「そう、、、あの人なら信じられそう?」


・セリス

「うん、ライオットさんなら。」


・サリス

「リーシュに負けちゃダメよ?」


・セリス

「なっ!何を言ってるの、姉さん」


・サリス

「フフフ、セリスは可愛いね。」


・セリス

「姉さんやめてよ。

でも、普段から男の様な話し方のあたしを、、

ライオットさんはどう思ってるのかな?

時々、心配になっちゃう時があるの。」


・サリス

「大丈夫よ、セリス。

ライオットさんは優しい人だから。」


・セリス

「そうよね。

いつか、ホントのアタシを知って欲しいな。」


妹の変化に驚くサリス

これは本気で脈ありなのかな?

あれだけ人が信じられなくなってたのに。

心から信頼出来る様になると良いわね。

ライオットさん、期待してるわよ。


可愛い妹の横顔を見ながら姉は優しく微笑んだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る