第9話
午後の授業が終わり、チャイムが鳴る。
部活に入っているクラスメートや用事のない者はすぐに教室を出ていく。俺は教室を出る前にくっきーに別れの挨拶をする。彼ら彼女らに紛れて俺も教室を後にする。
くっきーは彼氏と帰るようで教師に怒られない程度で走っていった。
牧さんとは下駄箱で合流しようとなっている。
下駄箱に着いたら、牧さんが少し息を切らして待っていた。
「ごめん、待たせて。行こっか」
牧さんは俺の手を握って、
「うん。瀬尾君」
と言い、歩き出す。
二人だけになって、カラスの鳴き声や車、トラックの通りすぎる音がして緊張がほぐれる。
歩いている途中で牧さんが突然、俺の家に行きたいと言う。それに驚いた俺。
「えっ、突然どうしたの。春香」
「瀬尾君の部屋で話したい...いいかなぁ」
いつもと違う甘い声で甘えてくる牧さん。
すごく可愛い。胸がドキドキと高鳴る。
「うっ、うん。わかったよ、春香」
「ありがとう。瀬尾君、嬉しい」
笑顔の牧さんを見れて嬉しい。
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