第3話

昼休み。

屋上で昼食を食べていると屋上の扉が開いた。

ひょこっと顔を出して誰かを探しているのは牧さんだった。

あーまただと思った。

「あーやっとだ。瀬尾君っ、話がしたくて探していました。」

俺の横に座り、ワクワクしている感じだ。

「もしかして、クラスメートに聞きませんでしたか」

と俺の顔をじっーと見てくる牧さんに聞く。

「正解ですっ、瀬尾君と話がしたくて」

「話って付き合うって話ですか」

「そうです。瀬尾君が気に入ったので」

「俺のどこがそんなに気に入ったんですか」

頭の後ろを掻きながら聞く。

「全てですっ。結婚してっ!」

またも手を差し出してくる牧さん。

「早すぎませんか。結婚って。まだ人生は長いんですから。こんなやつよりいい人が見つかりますよ」

「自分のことをこんなとは言わないでください。瀬尾君しか居ないの。好きって心から想える人はっ」

「わかりました。そんなに想ってくれるなら付き合おう、牧さん」

今度は俺が手を差し出す。

彼女も手を差し出して握手する。

「ありがとう、瀬尾君っ。一緒に食べていい」

「はい、食べましょう」

二人だけの空間は幸せに溢れた。


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