第133話平穏な学生生活?

平穏な学生生活?

こんな学生生活がとても楽しい


夏休みが明けて、秋期が始まる。

秋になっても竹下さんが、純と一緒にやってくる。

いつのまにか純と同様、俺のサークル(研究会)にも多くの知り合いができたみたいで

純と2人で部室にいて俺を待っている事がしばしば。

純は主に、最初に知り合った女子3人と、竹下さんは男子と話している事も多い。

というか、竹下さんに彼氏がいない事が知れ渡っていて、だから・・・そういう事。

こんな時は6人でお昼を食べたり、その後3人で買いものに行ったり。

いつのまにか、塾の事務のバイトも週1だけど再開。

同じ曜日=週1回3人で塾に行くようになっていた。

その時は、塾が終わると、竹下さんが途中まで一緒に、俺と純も電車で純の家に帰る。

純から聞いた話だと、なかなか竹下さんの好みにかなう男子が見つからないそうで、ただ他の大学よりは良い男がいそうな感じだったから、って言ってるそうだ。

純が部室に忘れ物をしたと席を離れ、たまたま竹下さんと2人になった時

「彼氏、なかなか見つからないの?」

「うん、まあね」

「でも竹下さんなら、イケメンとか恰好良い人とかいっぱいいるんじゃないの?」

「う~ん、私って外見がこれだから、皆下心アリアリアリなの、ちょっとイケメンかなって思って話してみてもたいてい自分勝手っていうか、話はほとんど自分の事ばっかりで、人の話は聞いてないし、話の内容もつまらないしね、なんかこう自分は別格?って、相手を見下した感が強くて、全然楽しくないの。 

おまけに私の体目当てがミエミエで そういう関係になった瞬間、きっと浮気すると思うのよね。

それによく見るとイケメンっぽいだけで、本当のイケメンなんてほとんどいないわよ、

ッポイだけ、高谷君なんかよく見るとかわいくてそこらへんのイケメンよりよっぽどイケメンよ♡

この前、帝王の学生と合コンしたんだけど、恰好や雰囲気はイケメンなんだけど、よく見ると普通、そんなのが終わってから2人で飲み直そうとか、今度2人だけで会おうとか、連絡先を聞いてくるし一方的でしつこくてね、うんざり、だからこうして高谷君に会いに来るの♡」

「そうなの?」

そんな話をしていると、あの稲葉が友達?と2人で俺の前に立っていた

「おう、高谷」うわ~イヤなやつ

「こんにちは」

「あれ? 今日は違う彼女? いいのか~ 浮気なんかして~」

(お前が幽霊部員だから知らないだけだろう、竹下さんも頻繁に部室に来て、知り合いも結構いるし、副代表も知ってるぞ。) 

「彼女は高校の時のクラスメイトで純と一緒に来ているんです。

 純は、部室に忘れものをしたので取りに戻っているだけですぐ来ます」

「ふ~ん」そういいながら 竹下さんをジロジロいやらしい目でなめるように見ている。

その横に見るからにさわやかイケメンが

「君が高谷君? はじめまして、僕は稲葉と同じ学院出身で教育学部3年の立花、よろしく」

「はじめまして、高谷です」

稲葉が(先輩が)割って入って

「こいつの父親が会社をやっていて、いわゆる社長の息子で、将来その会社を継ぐんだよ、すげえお金持ちでパルシャに乗ってるんだ、すごいだろ」

「いやいや、全然すごくないよ、父親が会社をやってるってだけ、俺はただの大学生だから」

「すごいですね」

(稲葉が自慢する事か?それ言ったら、武村も社長の息子だよな~ あいつのところもかなりのお金持ちだけど、パルシャなんか乗ってないよな~)

「君って、たしかあのモデルをやっていた村井さんの彼氏だよね、すごいね」

「いえ、別にすごくもなんともないです」

(なんだそっちかよ)

「そう? あれだけの女性を射止めるなんてすごいことだと思うよ、

 それに、今一緒のいる彼女だって、とても綺麗で素敵な女性だよね、よかったら紹介してくれないか」

「はあ」

「はじめまして、高谷君と村井さんの高校時代のクラスメイトの 竹下洋子です。」

「竹下さんは、よくうちにくるの?」

「はい、週に1回くらいですけど、村井さんと一緒に来ます」

「そう、今度、よかったら一緒に食事でもしない?」

「ええ、そういう機会があれば、よろしくお願いします」

そう言ってると純が戻ってきて

「かっちゃん、どうしたの?」

すかさず立花が純を見て、俺の前に出て

「村井さん、はじめまして、僕は立花優斗と言います。高谷君の先輩の友達・・・」

「はあ、はじめまして、村井です」

「いや~、今、君の噂をしていたところでね、君みたいな素敵な彼女がいる高谷君がうらやましい、って話してたんだよ」

「はあ、ありがとうございます、すみません、私達これからバイトなんで」

「あ~ ごめんね立ち止まらせて、また今度時間がある時でもお話できたらいいね」

「はあ、それじゃあ、失礼します」

そう言って3人で駅に向かって校門の外に、長野駅前のバクド。

純が「さっきの先輩ってかっちゃんの知り合い?」

「いや、初めて会った」

竹下さんが

「第一印象はさわやかイケメンでお金持ちでパルシャに乗ってて、高田大学生で将来社長。かなりモテルわよね」

「うん、俺もそう思う」

「そう?」と純が

俺が

「竹下さんは?」

ちょっと眉を顰め、考えるようなしぐさで

「私、あういうのは ダメ、私の好みじゃないの」

「そうなの? イケメンだし やさしそうだし」

「う~ん、違うのよね~」

「そうなんだ、竹下さんの好みって結構難しい?」

「ううん、そんなことないわよ、ただ、あういうタイプは好みじゃない、ってだけ」

「ふ~ん」  

「えっ? 何? ねえ、教えて」

「ああ、純はあの立花って先輩、どう思う?」

「初めてだし、よくわからないよ」

「ああ、俺も初めて会った人なんだけど、何故か純の事を知っていてね、びっくりしたんだけどね」

「えっ、なんで? なんで私の事知ってるの?」

「純が有名だから・・・かな?」

「・・・・・・」

「あんな男はね~、やっぱり高谷君がいいな~」

そう言って俺の肩に手を乗せる

「えっ、俺には純がいるから・・・」

「わかってるわよ、あのさー 聞きたかったんだけど、本当はこの前、1度別れたんでしょ?」

「えっ?」俺と純が固まっていると

「やっぱり!

おかしいと思ったんだよね、あの時、村井さんすっごい必死だったもの、なにがあったかはわからないけど、高谷君は振られて、村井さんはそう思ってなくて、でも2人の間では何かそういう事件があったんだろうな、って」

純の顔がだんだん暗くなって・・すかさず俺の方を見て

「だ・か・ら 私、本気よ♡ この前の続きしても♡」

純が見ているのを良い事にわざと、肩に手を乗せる。

(あっ、それ言っちゃあ・・・)

「竹下さん、何言ってるの? この前の続きって何?」竹下さんの手を振りほどく

「ううん、なんでもな~い、ねえ、高谷君、今度デートしない?」

「あのね、竹下さん、この前も言ったでしょ」

竹下さんはそんな純を無視するように俺に向って

「ねえ、高谷君、私こう見えても好きになったら一途よ、ぜったい浮気なんかしないし、あんな男になんて騙されないし、彼の事しか見えなくなっちゃうくらい、ちょっと重いかもってくらい。

ほんとよ、これでもまだ1人しか経験ないんだから、キスだって2人だけ」

「ほんと?」(それって・・・・・・)

「ほんとよ♡」

「もう、竹下さん! かっちゃんも!」

「ねえねえ、高谷君ってあっちの方はどうなの?」

と純の顔を覗き込むように

「えっ?」

「だから、あっちの方」

「えー・・・・・・」純の顔がだんだん赤くなってモジモジしだす

「そうなんだ、ふ~ん・・・ねえ・・一晩貸して♡」

ニヤニヤしながら純を見る。

「ダメ。絶対ダメ」

「冗談よ、冗談、フフフ」

「もう」

「でも、村井さんはいいわよね~、あ~、私もあの時一緒にあのグループ抜ければよかった、そうしたらもっと他の男子と知り合えたのにな~」

「そうね、私は人を見る目があったから」

「え~、でも、それって偶然じゃないの?」

「うっ……うん・・・」

「いいな~ 私もそういう出会い、ないかな~」

「そうね、偶然かもね、でもそれでかっちゃんと結ばれたから、私はそれで幸せ。

 竹下さんもこれから、そういう出会いはあるわよ」

「そうよね、それに期待する。だからこれからもよろしくね」

「・・・うん・・・でも1人で来ちゃダメ」

「どうして?」

「だって、かっちゃんに今みたいなことするでしょ」

「そうね・・・するかも」

「じゃあ、ダメ!」

「フフフ」

「もう」 しっかり純がおもちゃにされてる

そんなやり取りをし、バクドを出て、3人で塾のバイトへ。 

帰りに、純の部屋で、

「ねえかっちゃん、さっき竹下さんの言ってたこの前の続きって何?」

悲壮な顔でしつこく聞いてくるので、白状してしまったら、ごめんねって何度も謝りながら思いっきりベッドで倒され上に載って乱暴にキスしてきて、上にまたがって・・かっちゃんは私だけのもの×××・・何度も昇りつめて、明日も大学なのにこんな激しく・・・・

ずーっと繋がったまま、純を抱きしめ、純愛してる、大好きだよ、もう絶対しないから、

大丈夫・・・・

結局この日も純の家に泊まった。





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