第129話まざあ なのかな?
まざあ なのかな?
まざあ なのかな?2/2
「ああ・・・・・・久しぶり」
「うん」「どうしてここにいるの?」
それに俺が答えようとすると純が
「かっちゃん、知ってるの?」
「ああ、中学の時に 『あ~、かっちゃんが高校1年の時、振られたっていう」・・・・・・うん」 おいおい回りに聞こえるよ
「かっちゃん、何で立ってるの?こっちに座って」と言って横の席をポンポン、言われるまま純の隣に座る。
「郁さん、立ったままだと何だからこっちに座らない?」
「はい」まだ事態がつかめないまま郁は純の向いに座る。
純が何か企んでる?・・・・・・ちょっと心配になって、純の顔を見ると・・・・・・企んでいる顔
もう俺は郁をなんとも思ってないよ、でも純は、
「そう、あなたが郁さんね、会いたかった」
「はい?」まだわかってない郁
「私ね、彼と婚約したの」って左手を見せる、って俺の左手も一緒に掴むのかよ?
「えっ?」
「そう、一番大事な大切な人」
「はあ~」
「郁さんに会いたかった、あのね、かっちゃんの中学生の時の事教えてほしいの、私達高2から付き合ってるから、それ以前のかっちゃんの事知らないから、教えて♡」
「はい、いいですよ」って中学の時だよ、何年前・・・・・・もう5-6年も前の昔の事、大丈夫か?
「かっちゃんが付き合った女性って、郁さんが最初?」
「・・・・・・たぶん、そうだと思います」
「そう、よかった、ねえかっちゃんって中学の時モテたでしょ」
「・・・・・・そんな事は・・・・・・あ~、何人かいたかも」
「郁さんならわかると思うんだけど、かっちゃんって、周りの人達が気づかないところで、知らないうちに何人かの女子が、バレンタインとか修学旅行とかのタイミングで告白しようとしてるって感じじゃない?」
「・・・・・・そうです、私、バレンタインデーの時に何人かの女子が告白しようかどうしようか悩んでるのを知って、あわてて告白したんです」
「そう、やっぱり、そうなのよね、かっちゃんって、よくいるスポーツができるイケメンのモテオ君がキャーキャー騒がれている影でひっそりと何人もの女性を堕とすのよね」
「純、それって俺がひどい奴みたいに聞こえるんだけど」
「ごめんなさい、でも、高校の修学旅行の時も卒業の時もそうだったよ」
「別に俺が、純に隠れてそういう事していたわけじゃないだろ」
「うん、そうだけど・・・・・・」
「郁、ごめん、純が勝手な事言って」
「ううん、いいの、村井さんって高谷君と同じ高校?だったんだ。
そっか、そう、確かに、私と付き合ってからも何人かの女子に、高谷君と付き合ってるのか
って聞かれたもの」
「そうでしょ、ほら」
「いやいや、俺はその子のことは知らないし、その時はちゃんと郁だけだったから」
「うん、そうだと思う」
「ほら、純、俺はちゃんと1人だけしか見てないよ」
「うん、そうよね、かっちゃんはちゃんと私だけしか見てないものね」
「そうだよ」
「ごめんね」
「いや、わかればいいよ」
「うん、あっ、ごめんなさいね、こんな事で時間をとらせてもらっちゃって、でもかっちゃんの中学時代のことが聞けてよかった、ありがとう」
「いえ、どういたしまして」
「じゃあ、お仕事頑張ってね」
「はい、村井さんも高谷君もお幸せに」
「ありがとう」
郁が頭をさげ、カフェから出ていくと
「純、何たくらんだ?」
「へへへ、かっちゃんの中学の頃の様子」
「それだけじゃないよね?」
「あなたが昔振った彼氏は私の婚約者で今はとっても幸せって自慢」
「腹黒純を出した?」
「ごめんなさい、でもね、会ってお話したら、スッキリしたの」
「まあ、それくらいないら、いいっか」
「ねえ、かっちゃんは昔の彼女に会って、どう思ったの?」
「う~ん、昔はね、あんなことされたって思ってたけど、今はもうどうでもいいっていうか、今の郁がどうなってるかも全然興味ないし、なんとも思わないな~」
「そっか」
「うん」
「ならよかった」
帰りに気が付くとRINEが・・・・・・なつかしい、郁からのRINE。
『克己君があの村井さんと婚約しているなんてびっくり、すごいね、おめでとう、お幸せに』
『ありがとう、郁もモデルの仕事がんばってね』
簡単な内容だったけど、純に見せると、ニッコリ抱きついて、そのまま唇にキス。
最初はイヤな顔をして青山に来たけど、帰りはニコニコの純だった。
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