第118話SIDE純3/4 ― 一生かかっても償うから 本当にごめんなさい 

SIDE純3/4 ― 一生かかっても償うから 本当にごめんなさい 

SIDE純3/4― 一生かかっても償うから 本当にごめんなさい 


竹下さん?

あの竹下さんか~、すごく綺麗で積極的、誰とでもすぐ仲良しになって、たくさんの男子とお友達になって、しぐさがちょっとエッチぽくて、毎日のように告白されていた人。

まずいよー あんな綺麗な人が積極的に、きっともっとエッチぽくなってるよ・・・

かっちゃんに・・・どうしよう・・・

もう、恥も外聞もなく、すぐにRINE 「久しぶり、会わない?」

1時間後「久しぶり、どうしたの?」

「うん、久しぶり、最近どうしてるかなって思って、会わない?」

「うん、バイトしているから、その前なら会える」

「うん、それでOK、どこにする?」

「どこでも良いの?」

「うん、いいよ」

「じゃあ、明日10時に那賀埜駅の改札のところ」

「うん、わかった」

「じゃあ」

やっぱり竹下さんだった、那賀埜駅って塾のある駅。

明日まで待てないよ~・・・・結局2-3時間くらいしか眠れなくて、

家にいてもただイライラ・・・那賀埜駅に9時についてしまった。

朝、何も喉を通らず牛乳を飲んだだけ、

時間が待ち遠しくて1時間も前に着いてしまって、いろんな事が頭をめぐって・・・

やっと竹下さんが現れた。

やっぱり、すっごい美人になって、前よりエッチっぽい

「久しぶり、待った?」

「ううん、10分前くらいについただけ 平気」

「村井さんからRINEが来ると思っていなかったからびっくり」

「そう、なんか 久しぶりにお話したいなって思って」

「すごいね~、雑誌の表紙とかテレビとか、 もう芸能人だよね」

「ううん、そんな事ないよ」

「ふ~ん、ねえ、急にRINEしてきたのって ひょっとして、高谷君の事?」

「・・・うん・・・」

「まあ、どっかに入ってからにしよっか」

「うん」そう言って2人で竹下さんにつれられてカフェへ。

オーダーしてさっそく

「ねえ、高谷君がどうしたの?」

「うん」

「聞いたわよ、別れたんでしょ? やっぱり、芸能界関係の人達ってステキな人が多いの?」

「違うよ、別れてないよ、それにかっちゃんよりステキな人なんていないよ」

「でも、高谷君は振られた、って言ってるよ」

「違うの、かっちゃん勘違いしてるの、今の仕事が忙しいから、一段落するまでしばらく会えない、って言っただけなんだけど、勘違いしてるのよ」 

かっちゃん、ごめんなさい

「そう?」

「竹下さんってかっちゃんと同じバイトしてるんでしょ?」

「そう、なんで知ってるの?」

「だって、彼氏だもの、かっちゃんの事はなんでも知ってるの」 ゴメンナサイ

「そうなんだ、やっぱりまだ付き合ってるの?」

「そう、だから竹下さんに釘をさしておこうと思って」

「そっか~ ふ~ん、優良物件だったのにな~」

「えっ?」

「高谷君のオートバイの後ろに乗せてもらってね、デートしたんだけど、彼、ステキ。

 一緒にいたいって思うよね、きっと、もっとデートしたら、ずーっとーーって思う、

そっか、今度のデートは、オートバイで家まで送ってもって、そのまま部屋にあがってもらうつもりだったんだけどな~」

竹下さんが言うと、その先のエッチな事まで想像しちゃう。

「そう、でもそこまではちょっと無理かな、残念ね」

「そう? 頼んでみよっかな」

「いいけど、きっと断られると思う。それに私が完全に敵になるよ、かっちゃんにはきっついお仕置き、そんな感じで終わるわよ」

「そっか、じゃあやーめた、その替わり、今度高谷君の友達紹介してよ、できれば高谷君にそっくりな人が良いな~」

「友達を紹介するのは頼めるけど そっくりな人はいないと思うよ残念だけど」

「そうよね、あんな優良物件なかなかいないよね~」

「そうよ」

「でも、村井さんって良いわよね~ 高校の時に捕まえちゃったんだから」

「そう、良いでしょ」

「うらやましいわ」

「大丈夫よ そのうち見つかるわよ」

「そう、じゃあ友達に期待しちゃお」

「そうね」

「村井さんも大変ね、自分の事だけじゃなくて彼氏のことも面倒見てるんだから」

「そうなの、だからモデルの仕事、辞めたの」

「えーっ、辞めたの?もったいない」

「ううん、だって、ねえ、かっちゃんの方が大切だから」

「そっか、そうなんだ、まあ、それが幸せならいいんじゃない」

「うん、今日は急に会おうって言ってごめんね」

「ううん、いいのよ、高谷君の友達紹介してくれるって約束できたから、じゃあこれからバイトだから」

「うん、ありがとう、バイトがんばってね」

「じゃあね」「じゃあ」

そう言って別れたあと、どーっと疲れがでて、別のカフェで一休み、ときどき同世代の男子や女子が握手を求めてくるので、あいそ笑いで対応したのもあるけど・・・・・・いままでで一番の強敵だった。

やっぱりかっちゃんを・・・もうデートしてた。

オートバイにも、キスまでしたかもしれない・・・でも最後の一線は・・なんとか竹下さんからかっちゃんを守った。

危ないところだった。

 かっちゃん、うそ言ってごめんなさい、一生償うから。

あ~どうしよう、早く会いたい、会って謝りたい、間に合うかな~強敵がもう1人いるんだよ~、まだ塾からバイトの連絡がない・・・・・

今日は2月14日、 渡せないチョコ。

 いろんなお店に行ってたくさん買って、自分でアソート、パッケージも包装も全部・・・渡したい・・・苦しいよ~かっちゃん会いたいよー。

やった!塾から連絡が、子供達の答案用紙の採点!! やります! 明日からでも大丈夫です!

やった! やっと同じバイトができる! 会える。

思わずお義母さんに報告 「がんばってね」

「はいがんばります。ありがとうございます」 



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